職種別の書き方

Webマーケターの職務経歴書の書き方|採用担当者が本音で語るチェックポイント

ショクレキ代行
📌 この記事でわかること
  • 採用担当者がWebマーケターの職務経歴書で本当に見ているポイント
  • CVR・CPA・ROAS・CVなど「数字の出し方」
  • 広告運用・SEO・メルマガ・SNS・アクセス解析など施策別の書き方
  • 書類が通らないWebマーケターに共通する失敗パターン
  • 経験年数別(若手・中堅・ベテラン)のアピールポイントの違い
  • NG例・改善例つきで今日から使える書き方を解説

「Google広告もSEOもメルマガも全部やってきたのに、職務経歴書が薄く見える気がする」「施策の成果を数字で伝えるのが難しい」Webマーケターの転職活動でよく聞く悩みです。幅広い施策を担当し、PDCAを回し続けてきた経験は確かな実力なのに、それを採用担当者に伝わる形で言語化できていない方がほとんどです。

書類が通らない原因の多くは、「何をしたか」は書けていても「どんな目的で・どんな規模の予算を使って・どんなKPIを・どう改善したか」が伝わっていないことにあります。採用担当者はWebマーケターの職務経歴書を通じて「数字を見ながらPDCAを回せる人か」「施策の選択と集中ができる人か」を判断しています。

この記事では、Webマーケターが転職活動で使える職務経歴書の書き方を、具体的な例文・NG例・経験年数別のアドバイスとあわせて解説します。

採用担当は何を見ている?

Webマーケターの採用担当者が職務経歴書で確認しているのは、主に次の3点です。

観点内容
どの施策チャネルを・どんな規模で担当してきたか広告(Google・Meta・Yahoo!)・SEO・メルマガ・SNS・LP改善・ツールなど、担当チャネルと予算規模・運用期間を確認している
KPIを設定して数字を改善してきたかCVR・CPA・ROAS・CV数・セッション数・CTRなど、設定したKPIと改善の実績を見ている
施策を選択・設計・PDCAできるか「なぜその施策を選んだか」「どんな仮説を立てて・どう検証したか」という思考プロセスを確認している

ポイント

採用担当者の視点:「Webマーケターの職務経歴書で最も差がつくのは『施策の内容』より『数字の変化』と『なぜその施策を選んだか』の説明。KPIの前後比較と施策の意図がセットで書いてある人は少ないから、書くだけで際立つ」

よくある失敗(書類が通らない人に共通する3つのパターン)

パターン①:「Webマーケティング全般を担当していました」で終わっている

「Google広告・SEO・SNS・メルマガの運用を担当していました」という記述では、採用担当者には実力が伝わりません。どんな予算規模で・どんなKPIを設定して・どう改善したかが書かれて初めて、評価の材料になります。

パターン②:施策の羅列で終わっていて成果が見えない

「Google広告の入札調整・キーワード追加・除外キーワード設定・広告文AB テスト・LP改善を実施」と施策名を並べるだけでは、成果が伝わりません。「CPAを9,800円から5,600円に改善(A/Bテストと入札戦略変更による)」のように、施策と成果の数字をセットで書くことが重要です。

パターン③:チームの成果なのか個人の成果なのかが不明

「Webサイトの月間セッションを10万から30万に拡大しました」という記述では、自分が主導したのかチームの成果なのかが判断できません。「SEOチーム3名のうち、コンテンツ企画・制作ディレクションを主担当として担当。月間オーガニックセッションを10万から30万に拡大」のように、自分の役割と担当範囲を明確にしましょう。

注意

「数字を正確に覚えていない」という方へ:「CPAを約40%改善」「月間CV数を3倍に拡大」など、正確な数値でなくても変化率・倍率で書けば十分伝わります。「約」をつけて概数で記載してください。

書き方のポイント|Webマーケターならではの伝え方

ポイント①:施策ごとに「予算規模・KPI・成果」をセットで書く

「月間広告予算約500万円のGoogle広告運用を担当。CPAを目標値の9,800円に対し6,200円まで改善(12ヶ月間の改善施策による)」のように、予算規模・KPI・成果の3点をセットで書くことで、担当業務のスケールと成果が一目で伝わります。

ポイント②:「仮説→施策→検証→改善」のPDCAプロセスを書く

Webマーケターとして最も評価されるのは「数字を見て仮説を立て、施策を実行し、結果を検証して改善する」サイクルを回してきた経験です。「CVRが低い原因をヒートマップとGA4で分析し、ファーストビューのCTAの変更とページ速度改善を実施。CVRが1.2%から2.4%に向上」のように、思考と行動のプロセスを書きましょう。

ポイント③:使用ツールを明記する

GA4・Google広告・Meta広告・Search Console・SEMrush・Ahrefs・Tableauなど、業務で使用しているツールを記載することで即戦力としての評価が高まります。ツール名と「何に使ったか」をセットで書きましょう。

Webマーケターならではの悩みに答える

「担当領域が広すぎてまとまらない」

Webマーケターは担当業務が幅広いため、すべてを同じ比重で書こうとすると焦点がぼけてしまいます。応募先が重視するチャネル・スキルを優先して記載し、それ以外は概要にとどめることが重要です。「SEO・コンテンツマーケが強い会社への転職なら、広告運用の経験より SEOの成果を詳しく書く」という判断をしましょう。

「成果が数字で出にくい施策(ブランディング・コンテンツ)はどう書く?」

ブランディング・コンテンツ施策は直接のCVに結びつきにくいものもあります。この場合は「行動量(記事公開本数・SNS投稿数)」「中間指標の改善(オーガニックセッション増加率・エンゲージメント率)」「アシスト転換数」で代替できます。「月4本のSEO記事を公開し、6ヶ月でオーガニックセッションを月1万から4万に拡大。記事経由のCV数は月平均約80件」のように書きましょう。

例文

例①:ECサイトWebマーケター(経験3年・若手)

BtoC向けECサイト(月間売上約8,000万円)を運営する自社EC企業にてWebマーケターとして勤務。Google広告・Meta広告・SEOを担当。月間広告予算約300万円を管理。

【業務内容】
・Google広告(検索・ショッピング・P-MAX)の運用・入札管理・クリエイティブ改善
・Meta広告(フィード・ストーリーズ・リール)の運用・ターゲット設定・A/Bテスト
・SEO:キーワード調査・メタタグ最適化・コンテンツ改善(月2〜3本のコンテンツ企画・指示)
・GA4・Search ConsoleによるKPIモニタリング・月次レポート作成
・LPのCVR改善(ヒートマップ分析・A/Bテスト実施)

【実績】
・Google広告のROASを180%から310%に改善(12ヶ月で実現。P-MAX移行と商品フィードの最適化が主な施策)
・Meta広告のCPAを12,000円から7,400円に改善(クリエイティブA/Bテスト40本実施・ターゲット最適化)
・SEO施策によりオーガニックセッションを月2万から月6万に拡大(8ヶ月間)
・LPのCVR改善施策でCVRを1.1%から2.3%に向上(ファーストビューのデザイン変更・フォーム短縮)

【主な取り組み】
ROASの改善はP-MAXキャンペーンへの移行と商品フィードの最適化(タイトル・説明文・画像の改善)を組み合わせて実施した。フィードの改善は競合商品と比較しながら「検索者が求める情報」を軸に書き直した。LPのCVR改善では、ヒートマップでユーザーの離脱ポイントを特定し「購入ボタンが見つけにくい」という課題を発見。CTAの位置変更と文言変更のA/Bテストを3サイクル実施し、CVRを2.1倍に向上させた。


自己PRでのアピールポイント
データを起点に仮説を立て、施策を実行・検証するサイクルが習慣になっている。複数チャネルを横断的に管理しながらROAS・CPA・CVRの改善を実現してきた経験を、次の職場でも活かしていきたい。

例②:BtoBマーケター・リード獲得担当(経験6年・中堅)

BtoB SaaS企業(ARR約10億円)のマーケティング部(5名体制)にて、リード獲得・ナーチャリングを専任で担当。月間マーケティング予算約800万円を管理。

【業務内容】
・Google広告・LinkedIn広告・Yahoo!広告による有料リード獲得
・MAツール(HubSpot)を使ったリードナーチャリング・メールシナリオ設計
・ウェビナー企画・運営(年12回・参加者各50〜150名)
・SEO・コンテンツマーケティング(オウンドメディア月3本の企画・ディレクション)
・Salesforceを使ったリード管理・MAL→MQL→SQLの転換率分析

【実績】
・月間MQL数を2年間で月50件から月180件に拡大(チャネル最適化とナーチャリング強化)
・Google広告のCPA(MQL獲得単価)を48,000円から22,000円に改善(キーワード・LP最適化)
・ウェビナー経由のMQL転換率を12%から28%に改善(フォローアップメールシナリオの改善)
・オウンドメディアのオーガニックセッションを月8,000から月3万5,000に拡大(18ヶ月)

【主な取り組み】
MQL数の拡大はチャネル別の獲得コスト・転換率を月次で分析し、ROIが高いチャネルへの予算シフトを繰り返した。LinkedIn広告は初期CPA が高かったが、ターゲットの役職・会社規模を絞り込み、クリエイティブをケーススタディ形式に変更したことで MQL転換率が向上しROIが改善した。ウェビナーのフォローアップはセミナー内容・参加者の関心度に合わせた3パターンのメールシナリオを設計し、返信率と商談化率の改善につなげた。


自己PRでのアピールポイント
BtoBマーケティングの「認知→リード獲得→ナーチャリング→商談」の全ファネルを設計・改善してきた経験がある。HubSpot・Salesforceを使ったデータドリブンなマーケティングと、チャネル横断での予算最適化が強みである。

例③:Webマーケティングマネージャー(経験10年・ベテラン)

東証プライム上場のEC企業(売上約200億円)のWebマーケティング部長として勤務。マーケティングチーム12名のマネジメントと、全社のデジタルマーケティング戦略の立案・推進を担当。年間マーケティング予算約3億円を管理。

【業務内容】
・デジタルマーケティング戦略の立案・年間KPI設定・経営陣への報告
・マーケティングチーム12名のマネジメント(広告・SEO・CRM・コンテンツ各機能を統括)
・外部代理店(広告・SEO・制作)のマネジメント・ディレクション
・新規チャネル(TikTok広告・CTV広告)の開拓・テスト設計
・Marketing Mixモデリングを用いた予算配分の最適化

【実績】
・年間デジタルマーケティング費用対効果(ROAS)を3年間で220%から380%に改善
・広告費の最適化により、同等の売上を年間広告費約20%削減(約6,000万円)で実現
・CRMプログラムの強化によりリピート率を28%から38%に改善(LTV約1.4倍)
・TikTok広告の新規チャネル開拓により、20〜30代の新規顧客獲得数を前年比180%に拡大

【主な取り組み】
Marketing Mixモデリングの導入により「チャネル別の真の貢献度」を可視化し、ラストクリック重視だった予算配分をデータドリブンに見直した。SEO・ディスプレイ広告のアシスト効果が従来の想定より高かったことが判明し、これらへの予算を増やしながら競合が多い検索広告の予算を最適化した。CRM強化では、購買履歴・閲覧履歴・顧客属性を組み合わせたセグメント設計を刷新し、パーソナライズされたコミュニケーションを実現した。


自己PRでのアピールポイント
Webマーケティングの実務から、マネジメント・戦略立案・予算管理まで幅広く担ってきた。「データで意思決定し、組織でスケールする」マーケティングを実践してきた経験を次の職場でも活かしていきたい。

書き方ステップ

① 担当してきた施策チャネル・予算規模・運用期間をすべて書き出す

② KPIと「施策前後の数字」を探す(CPA・ROAS・CVR・セッション数・CV数・CTRなど。正確でなくても変化率で書ける)

③ 業務内容・実績・主な取り組みの3ブロックに分けて整理する(業務内容は「何を・どんな規模で担ったか」、実績は「KPIの前後比較」、主な取り組みは「なぜその施策を選んだか・どう検証したか」)

④ 応募先のマーケティング課題・重視するチャネルに合わせてアピール軸を絞り込む

NG例 → 改善例|通らない書き方の直し方

失敗①:施策の羅列で終わっている

NG

Google広告・Meta広告・SEO・メルマガ・SNS運用を担当していました。各施策のPDCAを回してきました。

改善後

月間広告予算約300万円のGoogle広告・Meta広告運用を担当。Google広告のROASを180%から310%に改善し、Meta広告のCPAを12,000円から7,400円に低減。SEO施策でオーガニックセッションを月2万から6万に拡大(8ヶ月)した。

失敗②:KPIの数字が一切ない

NG

LPの改善施策を実施し、CVRを大幅に向上させました。A/Bテストを繰り返してきました。

改善後

ヒートマップ分析でユーザーの離脱ポイントを特定し、CTAの位置変更と文言変更のA/Bテストを3サイクル実施。CVRを1.1%から2.3%に向上させ、月間CV数が約40件増加した。

失敗③:自分の役割が不明

NG

チームでSEOに取り組み、オーガニックセッションを月10万に拡大しました。

改善後

SEOチーム3名のうち、コンテンツ企画・外部ライターへのディレクション・内部リンク設計を主担当として実施。月間オーガニックセッションを月3万から10万に拡大(12ヶ月)。主要キーワード5語での1位表示を達成した。

失敗④:使用ツールの記載がない

NG

データを分析して施策に活かしてきました。ツールも使いこなしています。

改善後

GA4・Google Search Console・Looker Studioを使った日次・週次のKPIモニタリングとレポート作成を担当。SEMrush・Ahrefsでのキーワード調査・競合分析、ヒートマップツール(Mouseflow)でのUX分析を実施してきた。

経験年数別アドバイス

経験3年未満(若手・担当者)

「担当チャネルの予算規模・KPIの改善実績」と「PDCAのプロセス」が評価のポイントです。大きな実績がなくても「どんな仮説を立てて・どう検証して・何を学んだか」の思考プロセスを書くことで、マーケターとしての資質が伝わります。

ポイント

Google広告・Google Analytics・Meta広告の公式認定資格は積極的に記載しましょう。取得中の場合も「取得予定」として記載することでアピールになります。

経験3〜10年(中堅・専門担当)

「複数チャネルの横断管理実績」「マーケティングファネル全体での改善経験」「予算の最適化実績」が評価の軸になります。チャネルを超えたKPIの改善と、施策の優先順位づけの判断を書くことで、単なる運用担当との差別化ができます。

経験10年以上(ベテラン・リーダー層)

マーケティング組織のマネジメント・予算管理・戦略立案・経営陣との連携が最大のアピールポイントです。「チーム人数・年間予算規模・ROAS/CPA改善の金額効果」など、組織全体のマーケティング成果を高めてきた実績を中心に書きましょう。

よくある質問

Q. 広告代理店出身で事業会社のWebマーケターへの転職で気をつけることは?

代理店での「複数クライアントの運用経験の幅広さ」は強みになります。一方で「一つの事業を中長期で育てる経験」をどう補完するかを自己PR欄で説明することが重要です。

Q. BtoBからBtoCへの転職は難しいですか?

マーケティングの基本(仮説→施策→検証→改善)は共通しています。「KPI・ファネルの違いを理解した上で、BtoB経験をどう活かすか」を明確に書くことで説得力が増します。

Q. 使用ツールが少ない場合は不利ですか?

ツールは学習できるため、「使ったことがないツールへの適応力」を示す方が有効です。ツールより「どんな課題に対してどう考え・どう解決してきたか」の思考プロセスを重点的に書きましょう。

Q. 職務経歴書はA4何枚が適切ですか?

2〜3枚が目安です。担当チャネル・KPI改善実績・使用ツールなど Webマーケターの核心情報を優先して記載しましょう。

Q. 数字の記載が守秘義務に触れる場合はどうすればいいですか?

「約○%改善」「前年比○倍」など変化率での表現であれば、多くの場合は守秘義務に触れません。不明な場合は前職に確認することをおすすめします。

まとめ

  • 採用担当者は「担当チャネル・予算規模・KPIの改善実績・施策の意図」をセットで見ている
  • 施策の羅列ではなく「KPIの前後比較」と「なぜその施策を選んだか」をセットで書く
  • 自分の役割(主担当か・チームの一員か)を明確にする
  • 使用ツール(GA4・Google広告・HubSpotなど)は必ず記載する
  • 経験年数に応じて「KPI改善と仮説検証」「複数チャネル管理と予算最適化」「戦略立案とマネジメント」を使い分ける
  • NG例に共通するのは「施策の羅列・数字なし・役割不明・ツールなし」の4パターン

Webマーケターの経験は正しく書けば必ず評価されます。まずは担当してきたチャネルの予算規模・KPIの改善前後の数字を書き出すところから始めてみてください。

梶原
梶原
運営責任者
人事・採用担当として1,000名以上の面接、30社の採用支援に携わった経験をもとに、職務経歴書の作成代行・添削を行っています。 採用側での経験をもとに、評価される書類づくりをサポートしています。「経験はあるのに書類で落ちる」という方に特に支持をいただいています。 これまでのご支援数は370名以上。製造・IT・金融・医療・サービス業など、幅広い業界・職種に対応しております。 職務経歴書の書き方にお悩みの方は、お気軽にご相談ください!
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