職種別の書き方

UI/UXデザイナーの職務経歴書の書き方|書き方のコツと通過率を上げる方法

ショクレキ代行
📌 この記事でわかること
  • 採用担当者がUI/UXデザイナーの職務経歴書で本当に見ているポイント
  • CVR・タスク完了率・ユーザー満足度など「成果の数字の出し方」
  • アプリ・Web・SaaS・ECなどプロダクト別の書き方のポイント
  • 書類が通らないUI/UXデザイナーに共通する失敗パターン
  • ポートフォリオと職務経歴書の使い分け方
  • 経験年数別(若手・中堅・ベテラン)のアピールポイントの違い

「デザインは自信があるのに書類で落ちてしまう」「ポートフォリオがあれば職務経歴書は薄くてもいいのかな」UI/UXデザイナーの転職活動でよく聞く悩みです。デザインプロセスを通じてプロダクトを改善してきた経験は確かな実力なのに、それを採用担当者に伝わる言葉に変換できていない方がほとんどです。

書類が通らない原因の多くは、「何をしたか」は書けていても「どんな課題に対して・どんなデザインプロセスを経て・どんなビジネス成果につなげたか」が伝わっていないことにあります。採用担当者はUI/UXデザイナーの職務経歴書を通じて「ユーザー課題を特定してデザインで解決できるか」「ビジネス成果につながるデザインができるか」を判断しています。

この記事では、UI/UXデザイナーが書類通過率を上げるための職務経歴書の書き方を、ポートフォリオとの連携も含めて具体的に解説します。

採用担当は何を見ている?

UI/UXデザイナーの採用担当者が職務経歴書で確認しているのは、主に次の3点です。

観点内容
どんなプロダクト・規模のデザインを担当してきたかアプリ・Web・SaaS・ECなどのプロダクト種別、MAU・DAU・ユーザー数など規模、チーム体制を確認している
UXデザインプロセスへの関与の深さユーザーリサーチ・ペルソナ設計・情報アーキテクチャ・ワイヤーフレーム・プロトタイプ・ユーザーテスト・UIデザイン・デザインシステム構築など、どのフェーズまで担ったかを見ている
デザインの成果をビジネス指標につなげてきたかCVR・タスク完了率・離脱率・ユーザー満足度(CSAT)・NPS・工数削減など、デザイン改善とビジネス成果の連結を確認している

ポイント

採用担当者の視点:「ポートフォリオで見た目は確認できる。職務経歴書では『なぜそのデザインにしたか』のプロセスと『デザインがビジネスにどう貢献したか』の数字を見ている。この2点が書いてある人は面接でも深い話ができると期待できる」

よくある失敗(書類が通らない人に共通する3つのパターン)

パターン①:「UIデザインを担当していました」で終わっている

「ECアプリのUIデザインを担当していました」という記述では、採用担当者には何も伝わりません。どんな規模のプロダクトで・どんなフェーズのデザインを主担当として・どんな成果につながったかが書かれて初めて、評価の材料になります。

パターン②:ツール・スキルの羅列で終わっている

「Figma・Sketch・Adobe XD・Illustrator・Photoshop・Principle・Maze・Miro…」と並べるだけでは、実際にどんなプロジェクトでどう使ったかが伝わりません。「Figmaを使ってデザインシステムを構築し、デザイン作業工数を約35%削減した」のように、ツールの使用目的と成果をセットで書くことが重要です。

パターン③:「ポートフォリオを見てください」だけになっている

ポートフォリオはビジュアルの確認に有効ですが、採用担当者が職務経歴書で確認したいのは「どんな課題に対して・どんな思考プロセスで・どんな成果につなげたか」の言語化です。職務経歴書でデザインプロセスと成果を言語化した上で「詳細はポートフォリオをご覧ください」とする構成が効果的です。

注意

「デザインの成果を数字で出しにくい」という方へ:CVR・離脱率・タスク完了率・ユーザー満足度スコア・問い合わせ件数の変化など、振り返れば数字で語れるものは必ずあります。正確な数値でなくても「デザイン改善後のCVRが約1.8倍に向上」「ユーザーテストでのタスク完了率が65%から92%に向上」など変化率で書けば十分です。

書き方のポイント|UI/UXデザイナーならではの伝え方

ポイント①:「課題→プロセス→成果」の流れで書く

UI/UXデザイナーの仕事を職務経歴書で伝えるには「どんなユーザー・ビジネス課題があったか→どんなリサーチ・設計プロセスを経たか→デザイン改善によりどんな成果につながったか」の流れが最も伝わりやすい構成です。

ポイント②:担当したフェーズを明確に書く

UI/UXデザインのプロセスは「リサーチ(ユーザーインタビュー・ヒューリスティック評価)」「定義(ペルソナ・カスタマージャーニーマップ・HMW)」「設計(情報アーキテクチャ・ワイヤーフレーム・プロトタイプ)」「UIデザイン(ビジュアルデザイン・デザインシステム)」「評価(ユーザーテスト・A/Bテスト)」に大別されます。どのフェーズを主担当として担ったかを明確に書きましょう。

ポイント③:プロダクト規模とチームでの役割を明記する

「MAU約80万人のフードデリバリーアプリのUIデザインをリードデザイナーとして担当(デザインチーム4名中)」のように、プロダクト規模とチームでの自分の役割を書くことで、業務のスケールが伝わります。

ポートフォリオと職務経歴書の使い分け

ポートフォリオは「ビジュアルの品質・デザインの完成度・制作物の幅広さ」を伝えるもの。職務経歴書は「どんな課題に対して・どんな思考プロセスで・どんな成果を出したか」を伝えるものです。

職務経歴書には「プロダクト規模・担当フェーズ・デザインプロセスの概要・成果の数字」を書き、詳細なプロセス(リサーチ結果・ワイヤーフレームの変遷・プロトタイプ)はポートフォリオに委ねる構成が最も効果的です。

職務経歴書にポートフォリオURLを必ず記載し、「詳細なデザインプロセスはポートフォリオをご確認ください」と一言添えましょう。

例文

例①:UIデザイナー・UX参加(経験2年・若手)

BtoC向けフードデリバリーアプリ(MAU約50万人)を運営する自社開発企業のデザインチーム(4名体制)に所属。UI改善・新機能のUIデザイン・A/Bテストの実施を担当。

【業務内容】
・新機能の画面設計・UIデザイン(Figmaを使用)
・既存UIの改善:ヒューリスティック評価・ユーザーテスト(リモート)の実施・分析・改善提案
・A/Bテスト設計・実施(GrowthBook使用)・結果分析・UI改善への反映
・デザインシステムの保守・コンポーネント追加
・エンジニアとの仕様調整・実装確認

【担当プロジェクト・実績】
・課題:注文確認画面での離脱率が高く(約35%)、CVRの低下が課題
・プロセス:ヒートマップ・ユーザーテスト(5名)で離脱ポイントを特定。「配送時間の不透明さ」「決済情報の再入力の手間」が主因と特定
・改善:リアルタイム配送時間表示の追加・Apple Pay/Google Pay対応の優先表示
・成果:注文確認画面でのCVRが68%から82%に向上(A/Bテストで有意差を確認後に全ユーザーに展開)
・Figmaでのコンポーネントライブラリの整備に参加
・既存UIの棚卸し・コンポーネント化を担当し、デザイン作業工数を約20%削減


自己PRでのアピールポイント
データとユーザーテストを組み合わせて課題を特定し、A/Bテストで成果を検証するUXプロセスが身についている。デザインの「見た目」より「ユーザーの行動変容」を重視するアプローチを次の職場でも実践したい。

例②:UX/UIデザイナー・リードデザイナー(経験6年・中堅)

BtoB SaaS企業(ARR約15億円・契約企業数約2,000社)のデザインチームリーダー(3名体制)として勤務。UXリサーチ・情報アーキテクチャ設計・UIデザイン・デザインシステム構築を主導。

【業務内容】
・プロダクト全体のUX設計:ユーザーリサーチ(インタビュー・アンケート・行動ログ分析)・カスタマージャーニーマップ・HMW設計
・情報アーキテクチャ設計・ワイヤーフレーム・プロトタイプ作成(Figma)
・ユーザーテスト(モデレーテッド・リモート)の企画・実施・分析
・UIデザイン・デザインシステムの設計・構築・運用
・PMとの要件定義・エンジニアとの技術的制約の調整
・デザインチーム2名のリード・コードレビュー・育成

【担当プロジェクト・実績】
・課題:既存ダッシュボードのユーザー満足度が低く(CSAT 3.1/5.0)、顧客チャーンの一因になっていた
・プロセス:既存顧客20名へのインタビュー・行動ログ分析でペインポイントを特定。「情報の優先順位が不明確」「よく使う機能へのアクセスが遠い」という課題を特定
・改善:カードソーティングでユーザーのメンタルモデルを把握し、情報アーキテクチャを再設計。パーソナライズ可能なウィジェット型ダッシュボードに変更
・成果:CSAT 3.1→4.4に向上。タスク完了率が72%から91%に向上。チャーン率が施策実施後の四半期で約15%低下
・ゼロからFigmaベースのデザインシステムを構築(コンポーネント約150点・スタイルガイド・ドキュメント)
・デザイン作業工数を約35%削減。デザインとエンジニアリングの実装差異(レドライン問題)をほぼゼロに削減


自己PRでのアピールポイント
UXリサーチから情報アーキテクチャ設計・UIデザイン・デザインシステム構築まで一気通貫で担ってきた経験がある。「ユーザーの行動変容をビジネス指標につなげる」UXデザインプロセスと、チームのデザイン生産性を高めるデザインシステム構築の経験を次の職場でも活かしたい。

例③:UXデザインマネージャー(経験11年・ベテラン)

東証プライム上場のECプラットフォーム企業(MAU約300万人・GMV年間約500億円)のUXデザインチームマネージャーとして勤務。UXデザインチーム8名のマネジメントと、全社のUX戦略の立案・推進を担当。

【業務内容】
・UXデザイン戦略の立案・ロードマップ策定・経営陣への報告
・UXデザインチーム8名のマネジメント(採用・評価・育成・目標設定)
・全社のデザインシステム(Panda Design System)の統括・整備
・UXリサーチチームとのプロダクト改善ロードマップの共同策定
・デザイン組織の採用・文化形成・デザイン品質基準の策定

【実績】
・チェックアウトフローの全面改善を統括し、購入完了率を5.2%から7.8%(+2.6ポイント)に向上(GMV換算:年間約130億円の売上増に貢献)
・デザインシステムの全社展開により、デザイン〜実装の速度を平均40%向上
・UXデザインチームを3名から8名に拡大(2年間)。チームのNPS(社内エンゲージメント)を+15から+42に向上
・デザインマトリクスの整備により、デザイン品質の客観的な評価基準を確立

【主な取り組み】
チェックアウトフロー改善は、購入ファネルの各ステップの離脱率をGA4で分析し、「配送方法選択画面での離脱が最大(離脱率48%)」という課題を特定した。大規模なユーザーリサーチ(定量・定性)で「配送オプションの複雑さと送料の不透明さ」が主因と特定し、UI改善とロジック変更を組み合わせた大規模リデザインを9ヶ月かけて実施した。チームのエンゲージメント向上は「デザイナーが自律的に意思決定できるプロセスの整備」と「成果を可視化して称え合う文化づくり」を両立したことが効いた。


自己PRでのアピールポイント
UXデザインの実務からチームマネジメント・UX戦略の立案・デザインシステムの全社展開まで幅広く担ってきた。「デザインを経営指標につなげる」視点と「チームが自律的に動ける組織づくり」を体現してきた経験を次の職場でも活かしたい。

書き方ステップ

① これまでのプロジェクトを「課題→プロセス→成果」で書き出す

② ビジネス成果になる数字を探す(CVR・離脱率・タスク完了率・ユーザー満足度・工数削減率など変化率でOK)

③ 担当したUXデザインのフェーズ(リサーチ・設計・UIデザイン・評価)と主担当の範囲を整理する

④ ポートフォリオURLを必ず記載し、「詳細はポートフォリオをご覧ください」と一言添える

NG例 → 改善例|通らない書き方の直し方

失敗①:「UIデザインを担当しました」で終わっている

NG

フードデリバリーアプリのUIデザインを担当していました。使いやすいデザインを心がけてきました。

改善後

MAU約50万人のフードデリバリーアプリのデザインチーム(4名)にてUI改善・新機能設計を担当。注文確認画面のCVRを68%から82%に向上(ユーザーテストで離脱原因を特定→Apple Pay優先表示とリアルタイム配送時間表示を追加)した。

失敗②:ツールの羅列で終わっている

NG

Figma・Sketch・Adobe XD・Illustrator・Photoshop・Maze・Miroを使ってきました。

改善後

【Figma】デザインシステム構築(コンポーネント約150点)を主導し、デザイン作業工数を約35%削減。UIデザイン・プロトタイプ作成に日常的に使用。【Maze】リモートユーザーテスト(月2〜3回)の実施・分析に使用。タスク完了率・クリックマップ分析を行い、デザイン改善の根拠データとして活用。

失敗③:デザインプロセスが「作った」だけに見える

NG

ダッシュボードのリデザインを担当し、UIを改善しました。

改善後

既存顧客20名へのインタビューと行動ログ分析で「情報の優先順位が不明確」「よく使う機能へのアクセスが遠い」というペインポイントを特定。カードソーティングでメンタルモデルを把握し情報アーキテクチャを再設計。その結果、CSAT 3.1→4.4・タスク完了率72%→91%に向上し、チャーン率が約15%低下した。

失敗④:ポートフォリオURLの記載がない

NG

詳しいデザイン作品については別途ご提出いたします。

改善後

ポートフォリオ:https://(URL)※主要プロジェクトのUXリサーチ・ワイヤーフレーム・最終UIデザインを掲載しています。職務経歴書で触れたプロジェクト①(注文フロー改善)のプロセス詳細もご確認いただけます。

経験年数別アドバイス

経験3年未満(若手・担当者)

「担当したプロダクト規模・担当フェーズ・デザイン改善の成果」が評価のポイントです。UXリサーチの経験がなくても「ヒューリスティック評価・A/Bテスト・ユーザーテスト」への参加経験を書くことで、UXプロセスへの理解が伝わります。ポートフォリオは必須で準備しましょう。

ポイント

DesignLab・Google UX Design Certificate・Interaction Design Foundation(IDF)などのUX学習の実績も記載しましょう。学習への積極性が伝わります。

経験3〜10年(中堅・専門担当)

「UXリサーチから UIデザインまでの一気通貫経験」「デザインシステムの構築・運用経験」「ビジネス指標への貢献実績」が評価の軸になります。リードデザイナーとしての経験(後輩育成・PdM・エンジニアとの協働)も積極的に書きましょう。

経験10年以上(ベテラン・リーダー層)

デザインチームのマネジメント・UX戦略の立案・デザインシステムの全社展開・デザイン組織づくりが最大のアピールポイントです。「チーム人数・GMV/CVRへの貢献金額・デザイン効率化の実績」など、組織全体のデザイン力を高めてきた実績を中心に書きましょう。

よくある質問

Q. ポートフォリオがない場合、書類通過は難しいですか?

UI/UXデザイナーの採用においてポートフォリオはほぼ必須です。過去の実務作品が公開できない場合でも、個人プロジェクト・リデザイン演習・Figma Community作品などでポートフォリオを準備することをおすすめします。

Q. UXリサーチの経験がなくても「UX/UIデザイナー」に応募できますか?

応募できます。ただし職務経歴書では「UIデザインの実績」と「ユーザー視点のデザイン改善への取り組み(ヒューリスティック評価・競合分析・A/Bテスト分析への参加など)」を正直に記載し、UXへの学習意欲を伝えることが重要です。

Q. グラフィックデザイナーからUI/UXデザイナーへの転職は可能ですか?

可能です。「視覚的な表現力・タイポグラフィ・カラー設計の経験」はUI/UXデザイナーの強みになります。デザインプロセスへの理解(プロトタイプ作成・ユーザーテストへの参加)の学習実績を添えてアピールしましょう。

Q. Figmaを使っていない場合は不利ですか?

現在のUI/UX業界ではFigmaがデファクトスタンダードです。使用経験がない場合は「現在学習中」と記載し、個人プロジェクトでの使用実績を示すことが重要です。

Q. 職務経歴書はA4何枚が適切ですか?

2〜3枚が目安です。ただしポートフォリオURLを必ず記載することが重要です。職務経歴書はプロセスと成果の言語化に特化し、ビジュアルはポートフォリオで補完する構成が効果的です。

まとめ

  • 採用担当者は「プロダクト規模・担当フェーズ・デザインプロセス・ビジネス成果」をセットで見ている
  • ツールの羅列ではなく「課題→プロセス→成果」の流れで書く
  • デザイン改善の成果はCVR・タスク完了率・ユーザー満足度などの数字で書く
  • ポートフォリオURLを必ず記載し、職務経歴書と役割を使い分ける
  • 経験年数に応じて「担当フェーズと改善実績」「一気通貫のUXプロセス」「マネジメントとUX戦略」を使い分ける
  • NG例に共通するのは「担当内容不明・ツール羅列・成果なし・ポートフォリオURL未記載」の4パターン

UI/UXデザイナーの経験は正しく書けば必ず評価されます。まずはプロジェクトの課題・デザインプロセスの概要・成果の数字を書き出すところから始めてみてください。

梶原
梶原
運営責任者
人事・採用担当として1,000名以上の面接、30社の採用支援に携わった経験をもとに、職務経歴書の作成代行・添削を行っています。 採用側での経験をもとに、評価される書類づくりをサポートしています。「経験はあるのに書類で落ちる」という方に特に支持をいただいています。 これまでのご支援数は370名以上。製造・IT・金融・医療・サービス業など、幅広い業界・職種に対応しております。 職務経歴書の書き方にお悩みの方は、お気軽にご相談ください!
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