内勤営業の職務経歴書の書き方|書き方のコツと通過率を上げる方法
- 採用担当者が内勤営業の職務経歴書で本当に見ているポイント
- 商材・対応件数・成果の正しい伝え方
- 「外回り営業と何が違うのか」を明確に伝える書き方
- 書類が通らない内勤営業経験者に共通する失敗パターンと改善例
- 担当スタイル別の例文(インサイドセールス・カウンター営業・テレアポなど)
- 経験年数別(若手・中堅・ベテラン)のアピールポイントの違い
「内勤営業の経験はあるのに、職務経歴書に何を書けばいいかわからない」「外回り営業と比べてアピールしにくい」内勤営業経験者の転職活動でよく聞く悩みです。
書類が通らない原因のほとんどは、経験の少なさではなく経験の見せ方にあります。「電話・メールで顧客対応をしていました」という記述だけでは、採用担当者に「この人が何をできる人か」が伝わりません。
この記事では、内勤営業の職務経歴書の書き方を、対応件数・成果の伝え方から具体的な例文まで、実務レベルで解説します。
採用担当は何を見ている?内勤営業の職務経歴書の評価ポイント
| 採用担当者が確認するポイント | 職務経歴書で伝えるべき内容 |
| ①どんな商材・顧客に・どんな方法で営業してきたか | 商材・顧客層・対応チャネル(電話・メール・Web会議等) |
| ②どんな成果・工夫をしてきたか | 受注率・アポ獲得率・処理件数・売上など数字での実績 |
| ③外回り営業との連携・分業はどうだったか | 社内連携・情報共有・フィールドセールスとの役割分担 |
よくある失敗|書類が通らない人に共通する3つのパターン
パターン①:「電話・メール対応をしていました」だけで終わっている
対応チャネルの記述だけでは、どんな商材を・どんな顧客に・どんな成果を出したかが見えません。商材・顧客層・月間対応件数・成果(受注率・アポ獲得数など)をセットで書くことが重要です。
パターン②:成果が「貢献しました」だけで終わっている
「売上向上に貢献しました」「顧客満足度の向上に努めました」意味はわかりますが、具体的な数字がありません。月間アポ獲得数・受注件数・達成率・担当顧客数など、数字を使った記述に切り替えてください。
パターン③:外回り営業との違いが伝わっていない
内勤営業の特性(訪問なし・電話・メール・Web会議による営業)を活かした工夫が書かれていないと、「単なる電話対応」として読まれてしまうことがあります。「限られた接点の中でどう信頼を築き・どう成約につなげたか」というプロセスを書くことが重要です。
書き方のポイント|商材・対応実績・プロセスの伝え方
ポイント①:冒頭に「商材・顧客・対応チャネル」を3点セットで書く
- 商材:SaaS・保険・金融商品・BtoB製品など
- 顧客層:法人・個人、業界・規模
- 対応チャネル:電話・メール・Web会議・チャットなど
「中小企業向けクラウド会計SaaSのインサイドセールスとして、電話・メール・Web会議を使って月間30〜40件の新規商談を創出」のように書くだけで、経験の全体像が伝わります。
ポイント②:実績は「件数・率・順位」の3軸で数字を探す
- 件数:月間アポ獲得数・受注件数・対応件数
- 率:アポ獲得率・受注率・達成率・継続率
- 順位・比較:チーム内順位・前年比・目標比
ポイント③:「スクリプト改善・フォロー設計・ツール活用」の工夫を書く
内勤営業の職務経歴書で差がつくのが「どんな工夫をして成果を出したか」の記述です。次のような経験がある場合は必ず書いてください。
- トークスクリプトの改善・個別最適化
- フォローメールのテンプレート作成・A/Bテスト
- CRM(Salesforce・HubSpot等)を活用した顧客管理の改善
- ナーチャリング施策の設計・実施
- 外回り営業との情報共有フローの整備
内勤営業担当者が書き方で詰まりやすい3つの場面
「外回り営業の経験がなくアピールしにくい」という場面
内勤営業ならではの強みは次のように言語化できます。
- 1日あたりの対応件数の多さ → 「高速でのPDCAサイクル」
- データを見ながら改善する習慣 → 「数値に基づいた仮説検証力」
- 複数チャネルを使いこなす力 → 「マルチチャネル営業の経験」
- 外回り営業へのバトンパス設計 → 「営業全体を俯瞰する視野」
「チームの成果を自分の実績として書っていいのかわからない」という場面
チームで達成した数字でも、自分が担当した範囲を明示することで書けます。「インサイドセールスチーム5名全体のアポ獲得数は月間150件。自分の担当分は月間35〜40件(チーム上位20%)」のように書くと、誇張なく伝えられます。
「テレアポしかやっていない」という場面
テレアポ経験は「高い行動量」「話法の改善・最適化」「断られ続ける中での粘り強さ」として言語化できます。架電数・アポ獲得率・スクリプト改善への取り組みを具体的に書いてください。
例文
例①:SaaS・インサイドセールス(新規リード対応、経験3年)
クラウド型人事管理SaaS企業にて、マーケティングから受け取ったリードへのインサイドセールスを担当。電話・メール・Web会議を使って月間30〜40件の新規商談を創出。HubSpotを使ったリード管理・活動記録も担当。
【業務内容】
・インバウンドリード(月間200〜250件)への初回接触・ヒアリング・商談設定
・アウトバウンド架電(月間100〜150件)によるリード育成・再掘り起こし
・Web会議ツール(Zoom・Google Meet)を使ったオンライン商談・デモ実施
・HubSpotを使った顧客ステージ管理・活動記録・レポート作成
・フィールドセールスへの商談引き継ぎ・情報連携
【実績】
・月間アポ獲得数:平均35件(チーム目標25件・チーム内1位を8ヶ月維持)
・アポ獲得率:平均18%(チーム平均12%)
・担当リードのフィールドセールス受注率:32%(チーム平均21%)
・作成したフォローメールテンプレートがチーム標準として採用
【主な取り組み】
架電スクリプトを顧客の業種・従業員規模別に分類し直し、「この会社が抱えやすい課題」を冒頭に伝える構成に変更。アポ獲得率が6ヶ月で11%→18%に向上した。フォローメールでは「次のステップが明確になる」内容設計を意識し、開封後の返信率が従来の2倍になるテンプレートを作成。このテンプレートはチーム全体で採用された。
自己PRでのアピールポイント
データを見ながらスクリプト・メール・アプローチを継続的に改善するサイクルを習慣として持っている。「再現性のあるインサイドセールス」を意識して動いてきた経験を次の職場でも活かしたい。
例②:保険会社・カウンター営業(来店対応・提案型、経験4年)
大手保険会社の来店型保険ショップにて、来店顧客への保険提案・契約手続きを担当。1日平均10〜15組の来店顧客に対応。複数社の保険商品を取り扱うマルチ保険代理店形式。
【業務内容】
・来店顧客へのニーズヒアリング・保険提案・クロージング
・保険証券の確認・保障内容の見直し提案(既存顧客フォロー)
・申込書類の作成・手続きサポート
・電話・メールによるアフターフォロー・継続契約管理
・新人スタッフのOJT・ロールプレイング指導(2名担当)
【実績】
・個人月間契約件数:平均12件(店舗平均8件)
・担当顧客の契約継続率:92%(店舗平均78%)
・顧客満足度アンケート:4.7点(5点満点)を3年間維持
・紹介経由の新規来店:月平均3〜4件(自己開拓)
【主な取り組み】
「保険を売る」ではなく「顧客の不安を解消する」視点でヒアリングを設計。家族構成・収入・将来の不安を丁寧に確認したうえで「今の保障で足りないこと」「過剰な保障を削減できること」の両面から提案した。継続率向上では、契約後3ヶ月・1年のタイミングで状況確認の連絡を習慣化し、ライフイベントに合わせた保障見直し提案につなげた。
自己PRでのアピールポイント
対面・電話・メールを組み合わせた顧客との長期関係構築が強みです。「売って終わり」ではなく、継続率・紹介獲得まで一貫して意識してきた姿勢を次の職場でも活かしたい。
例③:BtoB・内勤営業(既存顧客フォロー・アップセル担当、経験5年)
IT機器販売会社にて、既存法人顧客(約150社)の定期フォロー・追加提案・契約更新管理を担当。電話・メール・Web会議によるリモート対応が中心。Salesforceを使った顧客管理・活動記録を担当。
【業務内容】
・既存顧客150社への定期フォロー・ニーズヒアリング(月間60〜80件の接触)
・追加製品・サービスのアップセル・クロスセル提案
・契約更新管理・解約防止対応
・新製品・キャンペーン情報の案内・商談設定
・Salesforceを使った顧客情報管理・商談進捗管理・レポート作成
・フィールドセールスとの協働(大型案件は同行依頼・情報共有)
【実績】
・担当顧客の年間売上を着任2年で前年比130%に拡大
・契約継続率:97%(部門平均84%)
・アップセル成功率:38%(部門平均22%)
・解約リスク顧客への対応成功率:82%(解約阻止実績)
【主な取り組み】
既存顧客の「困っていること」を定期フォロー時に必ず1つ聞き出すことを習慣化。顧客ごとの課題をSalesforceに蓄積し、次回接触時に「前回おっしゃっていた課題、その後いかがですか?」から会話を始めるスタイルを徹底した。解約リスクが高い顧客には、通常のフォロー頻度を2倍にしてヒアリングを深め、課題解決のための追加サービス提案につなげることで解約を防いだ。
自己PRでのアピールポイント
顧客ごとの課題を記録・蓄積してフォローに活かす習慣と、継続率・アップセル率を数字で追い続ける姿勢が強みです。内勤ならではの「接触頻度と情報密度を高める営業」を次の職場でも実践したい。
書き方ステップ
① 担当商材・顧客層・対応チャネルを書き出す
商材・顧客の業種と規模・対応チャネル(電話・メール・Web会議等)・使用ツール(CRM等)を一覧にします。
② 実績を「件数・率・順位」の3軸で数字化する
月間対応件数・アポ獲得率・受注率・達成率・チーム内順位など、成果を示す数字を洗い出します。
③ 「スクリプト・フォロー・ツール」の工夫を書き出す
スクリプトの改善・フォローメールの設計・CRMの活用法・外回り営業との連携方法など、能動的に取り組んだ経験を書き出します。
④ 使用ツール・システムを整理する
Salesforce・HubSpot・kintone・各種CTIツールなど、業務で使ったツール名と用途を整理します。
NG例 → 改善例|通らない書き方の直し方
失敗①:対応チャネルの記述だけで成果が見えない
失敗②:成果が「貢献しました」だけで終わっている
失敗③:工夫・プロセスが見えない
失敗④:外回り営業との違いが伝わらない
経験年数別アドバイス
経験3年未満(若手・担当者)
実績の数字が少なくても、「どう考えて動いたか」を書くことが重要です。
経験3〜10年(中堅・専門担当)
対応実績を数字で示しながら、スクリプト改善・フォロー設計・ツール活用・後輩指導への関与も書くことが重要な時期です。「当たり前にやっていたこと」顧客情報の蓄積方法・フォローのタイミング設計・外回りとの情報共有の仕組みが実は他の担当者にはない強みであることが多いです。
経験10年以上(ベテラン・リーダー層)
実務実績に加え、チームマネジメント・インサイドセールスの組織設計・外回りとの分業設計が重要な評価軸になります。役職がなくても、「チームのKPI設計を主導」「スクリプトの標準化を担当」「新人の育成を担当」といった経験は積極的に記載してください。
よくある質問
できます。内勤営業で培ったヒアリング力・提案力・データ活用の習慣は、フィールドセールスでも直接活かせるスキルです。「訪問経験はないが、電話・Web商談での成約経験は豊富」という形で正直に書いたうえで、アプローチできる強みを前面に出してください。
概数で書いて問題ありません。「月間約○件」「1日平均○件」のように書けば十分です。
そのまま記載したうえで「現在Salesforceを学習中」と補足する形でかまいません。CRMの種類より「顧客情報を管理・活用してきた経験」の方が重要です。
A4で2〜3枚が基本です。
できます。テレアポで培った「高い行動量」「話法の改善・最適化」「断られ続けても動き続けるメンタル」は多くの営業職で評価されます。架電数・アポ獲得率・スクリプト改善への取り組みを具体的に書いてください。
まとめ
- 内勤営業の職務経歴書では、商材・顧客層・対応チャネルを冒頭に3点セットで書く
- 実績は月間アポ獲得数・受注率・達成率・チーム内順位などの数字で書く
- 「電話・メール対応」ではなく「どんな工夫で・どんな成果を出したか」のプロセスを書く
- スクリプト改善・フォロー設計・CRM活用など能動的な取り組みを積極的に書く
- 内勤ならではの強み(高接触頻度・データ活用・マルチチャネル)をポジティブに言語化する
- チームの成果でも「自分が担当した範囲と成果」を明示すれば実績として書ける
「自分の経験をどう整理すればいいかわからない」という方は、ヒアリングをもとに職務経歴書を一緒に作成するサービスもご利用いただけます。

