状況別の書き方

営業の職務経歴書の書き方|評価される実績の伝え方と例文

ショクレキ代行
📌 この記事でわかること
  • 採用担当者が営業職の職務経歴書で実際に見ているポイント
  • 実績を数字で伝える具体的な方法(言語化の手順つき)
  • 営業職の職務経歴書の例文(新規営業・ルート営業・インサイドセールスなど)
  • 目標未達の時期・チームの数字・売上金額の開示など、営業ならではの悩みへの回答
  • 書類が通らない人に共通するNGパターンと改善例
  • 経験年数別に引き出すべき経験の違い

転職活動で営業職の経験をどう書けばいいかわからない、という悩みは非常に多いです。

「数字は出していたけど、どう書けばいいかわからない」「達成できなかった時期があって書きづらい」「チームの売上なのに自分の実績として書いていいのか」こうした声は、職務経歴書の支援の中でも特によく聞きます。

書類が通らない原因のほとんどは、実績がないことではなく、実績の見せ方にあります。

この記事では、営業職の職務経歴書の書き方を、採用担当者の視点・実績の伝え方・実際に使える例文つきで解説します。

採用担当者は何を見ている?営業職の職務経歴書の評価ポイント

営業職の採用では、職務経歴書を通じて次の3点が確認されています。

採用担当者が確認するポイント職務経歴書で伝えるべき内容
①どんな営業をしてきた人か商材・顧客規模・営業スタイルの概要
②どんな成果を出してきた人か数字による実績・具体的な行動
③次の環境でも再現できるか成果の背景にある思考・工夫・プロセス

特に重要なのが③です。「目標達成率120%」という数字があっても、それだけでは「たまたまいい担当エリアだっただけ?」と思われる可能性があります。どんな工夫をしたから成果が出たのか、そのプロセスを書くことで、次の職場でも再現できる人材だと評価されます。

採用担当者の視点

「この人は成果が出たときだけでなく、うまくいかなかったときにどう動いたか」という点も見られています。順調な時期だけでなく、苦しい時期の行動も書いておくことで、より立体的な人物像が伝わります。

書類が通らない営業職に共通する3つのパターン

パターン①:数字を書いていない

「売上目標を達成しました」「新規顧客を獲得しました」意味はわかりますが、採用担当者には何も伝わっていません。

営業職は成果が数字で測れる職種です。だからこそ、数字のない記述は「本当に成果を出していたのか?」という印象を与えてしまいます。

担当エリアの規模、顧客数、月間訪問件数、達成率、売上額思い出せる数字はすべて書き出してみてください。正確な数値でなくてもまずは「約〇名」「前年比〇%」程度で十分です。

パターン②:業務内容の羅列で終わっている

「新規開拓、既存顧客フォロー、提案書作成、社内報告」仕事内容は書いてあるけれど、成果も工夫も書かれていない、という職務経歴書は非常に多いです。

採用担当者が知りたいのは「何をやっていたか」だけでなく「どんな成果・工夫があったか」です。業務一覧で終わらず、必ず実績と取り組みをセットで書くようにしてください。

パターン③:抽象的な自己PRで終わっている

「提案力に自信があります」「粘り強く取り組めます」これらは営業職でよく書かれる表現ですが、具体性がないため評価されにくい傾向があります。

「提案力がある」なら、どんな提案でどんな成果が出たのかを書く。「粘り強い」なら、何度アプローチして成約に至ったのかを書く。抽象表現には必ず具体的なエピソードをセットにしてください。

営業職の職務経歴書の書き方|数字・実績・プロセスの伝え方

ポイント①:商材・顧客・規模を最初に書く

営業職の職務経歴書では、冒頭に「どんな営業をしていたか」を簡潔に示すことが重要です。

  • 商材(何を売っていたか)
  • 顧客(法人・個人、業界、規模)
  • 営業スタイル(新規・ルート・インサイドセールスなど)

これがないと採用担当者は「どんな営業経験があるのか」を読み取るのに時間がかかります。最初の2〜3行で状況を把握できるように書くのが基本です。

ポイント②:数字は「3種類」を意識して探す

営業実績を数字で書くとき、次の3種類を意識すると整理しやすくなります。

観点内容
規模を示す数字担当顧客数、担当エリア、チーム人数など
成果を示す数字目標達成率、売上額、新規獲得件数など
変化を示す数字前年比、前月比、改善率など

「正確な数字を覚えていない」という場合も、1日あたりの訪問件数や月間の新規アポ数など、振り返れば出てくる数字があるはずです。まず書き出してから絞り込んでください。

ポイント③:「実績」と「主な取り組み」を分けて書く

数字の実績と、その背景にある工夫・行動は、必ずブロックを分けて書いてください。

実績ブロックには数字の事実だけを書きます。

目標達成率132%を4四半期連続で維持。

主な取り組みブロックに、なぜその成果が出たかを書きます。

顧客の課題を事前にヒアリングして提案資料をカスタマイズする手法を徹底。商談前に「この顧客が今一番困っていること」を必ず1点に絞り、提案の冒頭で触れるようにした。

この2ブロックがセットになることで、採用担当者は「このやり方なら次の会社でも使えそう」と判断できます。

【ケース別】営業ならではの悩みと書き方|未達・数字の開示・チーム実績

「目標を達成できなかった時期がある」場合

未達だった事実を隠すより、その時期に何を考え、どう動いたかを書く方が、むしろ信頼感につながることがあります。

パターンA:外部要因があった場合

【実績】業界全体の需要縮小により前年比90%で着地。

【主な取り組み】既存顧客の解約防止を最優先課題と設定。顧客ごとに課題ヒアリングを実施し、解約率を前年から5ポイント改善した。

パターンB:未達から改善したプロセスがある場合

【実績】1年目:目標達成率78% / 2年目:目標達成率112%

【主な取り組み】1年目はアポ獲得率の低さを課題と認識。架電スクリプトを顧客業種別に作り直すことで、2年目に達成率112%へ改善。改善したスクリプトをチームに展開し、チーム全体のアポ率も向上した。

パターンC:どうしても実績の数字が弱い場合

【実績】訪問件数:月平均35件(チーム平均22件)

【主な取り組み】見込み顧客リストを独自に整備し、四半期ごとのパイプラインを可視化する仕組みを構築。成約数は目標に届かなかったが、次四半期の商談基盤づくりに注力した。

「売上の数字はどこまで書いていいのか」

数字の種類使いやすい状況書き方の例
達成率・前年比金額の開示に迷う場合「目標達成率132%を4四半期連続で維持」
社内順位・相対評価自分の立ち位置を示したい場合「営業25名中、売上実績3位(2年連続)」
金額(概数・レンジ)担当案件の規模感を伝えたい場合「年間契約単価300〜500万円規模の法人案件を担当」

チームの売上を「自分の実績」として書いていいか

【実績】担当エリア(関東圏・約60社)を一人で管理。エリア全体の売上を前年比110%に拡大。

【主な取り組み】売場提案と新商品導入率向上を重点施策として設定。バイヤーとの関係構築を優先し、訪問時に売上データを持参して課題を一緒に分析するスタイルを徹底した。

【職種別】職務経歴書の例文|法人営業・個人営業・ルート営業

例① 新規開拓営業(BtoB・IT系ソフトウェア)

IT系ソフトウェア会社にて、中小企業向けクラウド型業務管理ツールの新規開拓営業を担当。テレアポ・訪問提案・クロージングまで一気通貫で対応。

【業務内容】
・テレアポによるアポイント獲得(月間40〜60件)
・見込み顧客への訪問提案・デモンストレーション
・契約後のオンボーディングサポート

【実績】
・入社2年目以降、四半期ごとの目標達成率を平均120%で維持
・新規契約獲得数:月平均8件(部門全体の平均は5件)
・解約率を6ヶ月で約15%改善

【主な取り組み】
顧客が導入を迷うポイントを類型化し、よくある懸念ごとに事例資料を整備。提案時に「同じ課題を持っていた他社がどう解決したか」を先に見せることで、意思決定のスピードが上がった。この提案フローは後にチームの標準プロセスとして採用された。


自己PRでのアピールポイント
顧客の懸念を類型化して先回りで提示する力と、自分の工夫を個人にとどめずチームの仕組みへ落とし込む動き方を意識して動いてきた。新しい環境でも、営業プロセスの型化とナレッジ共有を通じて、成果の再現性を高める形で貢献したい。

例② ルート営業(BtoB・消費財メーカー)

消費財メーカーにて、スーパー・ドラッグストアなど約80店舗を担当するルート営業を担当。売場提案・販促企画・在庫管理の調整まで対応。

【業務内容】
・担当店舗80店舗への定期訪問(週5〜6店舗)
・売場提案・棚割り変更交渉
・季節商品・新商品の販促企画立案

【実績】
・担当エリア全体の売上を前年比108%に拡大(2年連続)
・新商品の導入率:担当店舗の92%で初回導入を実現(社内平均74%)
・売場改善提案を通じて、主力商品の陳列面積を平均1.3倍に拡大

【主な取り組み】
店長・バイヤーとの関係構築を重視し、訪問時に売上データを持参して「この商品が売れている理由・売れていない理由」を一緒に分析するスタイルを徹底。「提案を聞く気になってもらえる関係」を先につくることで、新商品・売場変更の受け入れ率が上がった。


自己PRでのアピールポイント
提案の前に「聞いてもらえる関係」をつくることを意識して動いてきた。データを根拠に顧客と一緒に課題を分析するスタイルを徹底してきたことで、一度きりの取引ではなく継続的な関係の中で成果を積み上げる再現性を持っている。

例③ インサイドセールス(BtoB・SaaS)

SaaS企業にて、マーケティングから受け取ったリードへのインサイドセールスを担当。架電・メール・Web会議による商談設定〜ナーチャリングまでを担う。

【業務内容】
・月間200〜250件のリードへのアウトバウンド架電
・Web会議による初回ヒアリング・商談設定
・未成約リードへのメールナーチャリング

【実績】
・アポ獲得率:平均18%(チーム平均12%)
・商談設定数:月平均35件(目標25件)
・ナーチャリング経由の再商談化率を6ヶ月で9%→14%に改善

【主な取り組み】
架電スクリプトを顧客の業種・規模別に分類し直し、冒頭の30秒で「自社の課題として聞こえる言葉」を使うよう変更。一定期間で商談化しなかったリードへのメール文面を複数パターン作成し、A/Bテストで開封率・返信率を検証した。


自己PRでのアピールポイント
感覚ではなく数字で検証しながら改善サイクルを回す動き方を意識して動いてきた。スクリプトやメール文面をA/Bテストで磨き続ける習慣を持っているため、マーケティングや分析チームと連携する営業環境でも再現性高く成果を出していきたい。

【ステップ別】職務経歴書の作成手順

① これまでの営業経験をすべて書き出す

担当商材・顧客層・営業スタイル・チーム規模・使ったツールなど、思い出せるものをすべて書き出します。「アピールになるか」は後で考えてOKです。

② 数字を3種類で探す

規模(顧客数・エリア数)、成果(達成率・売上)、変化(前年比・改善率)の3軸で数字を探します。正確な値でなくても概数で構いません。未達の時期は「行動量の数字」に切り替えて探してください。

③ 業務内容・実績・主な取り組みを分けて整理する

「何をしていたか(業務内容)」「どんな成果が出たか(実績)」「なぜその成果が出たか(主な取り組み)」の3ブロックに分けて整理します。

④ 冒頭に商材・顧客・営業スタイルをまとめる

各職歴の一番上に、どんな営業をしていたかを2〜3行で書きます。

NG例→改善例|通らない書き方の直し方

失敗①:数字なしの業績記述

NG

売上目標を達成し、新規顧客の獲得に貢献しました。

改善後

四半期目標達成率を平均120%で維持。新規顧客を月平均8件獲得し、部門内トップの成績を継続。

失敗②:業務の羅列で終わっている

NG

新規開拓、既存顧客フォロー、提案書作成、社内報告書の作成などを担当していました。

改善後

【業務内容】月間40〜60件のテレアポによる新規開拓、訪問提案、クロージングまでを担当。

【実績】成約率を入社1年目から2年目で約1.4倍に改善。

【主な取り組み】提案資料を顧客の課題に合わせてカスタマイズする手法を徹底。商談ごとに「この顧客が今一番困っていること」を1点に絞り、提案の冒頭で触れるようにした。

失敗③:抽象的な自己PR

NG

粘り強い性格で、諦めずに取り組むことができます。提案力にも自信があります。

改善後

初回アポで難色を示された顧客に対し、3ヶ月かけて課題ヒアリングを重ね、最終的に受注。訪問のたびに「前回から何か変化があったか」を確認することを習慣にし、タイミングを逃さないフォローを徹底した。

失敗④:未達の時期を空白にしている

NG

(記載なし、または「担当業務を遂行しました」だけの記述)

改善後

【実績】業界全体の需要縮小により前年比90%で着地。翌年は目標達成率112%を達成。

【主な取り組み】未達の年は既存顧客の解約防止を最優先課題と設定。顧客ごとに課題ヒアリングを実施し、解約率を5ポイント改善した。この経験をもとに翌年の営業戦略を見直し、達成率の回復につなげた。

経験年数別の書き方のポイント

経験3年未満(第二新卒・若手)

職歴が短いぶん「実績が少ない」と感じがちですが、ヒアリングをすると自分から動いたエピソードが思いのほか出てきます。

経験を思い出すための問いかけ

「前の職場で、誰かに頼まれたわけじゃないけど自分から動いたことはありますか?」——この問いをきっかけに、本人が気づいていなかった行動エピソードが出てくることが多いです。

経験3〜10年(中堅)

プレイヤーとしての実績を数字で示しながら、工夫・プロセスを厚く書くことが重要な時期です。役職がなくても、「新人の同行営業を担当した」「提案資料のフォーマットを整備した」といった経験は積極的に書いてください。

経験10年以上(ベテラン)

プレイヤーとしての実績に加え、組織内の役割が重要な評価軸になります。役職がなくても、後輩・新人の同行指導、チームの目標管理・進捗確認の仕組みづくり、営業プロセスや提案資料の標準化、他部署との調整・折衝といった経験は積極的に記載してください。

よくある質問

Q. 実績が数字で出ていない場合はどうすればよいですか?

売上の正確な数値でなくても、担当顧客数・月間訪問件数・新規アポ獲得数など、行動量を示す数字があれば書けます。「数字がない」と感じている方の多くは、探す軸が「売上だけ」になっています。規模・成果・変化の3種類で探してみてください。

Q. 目標を達成できなかった年はどう書けばいいですか?

未達の数字を隠す必要はありません。実績ブロックに事実を書いたうえで、主な取り組みブロックに「その時期に何をしたか」を書いてください。未達から改善した翌年の数字と合わせて書くと、成長のプロセスが伝わってより効果的です。

Q. 売上金額を書くことに抵抗があります。達成率だけでも大丈夫ですか?

大丈夫です。達成率・社内順位・前年比など、金額以外の数字でも十分にアピールになります。判断の目安は「自分のパフォーマンスを示す数字か、取引先の情報になるかどうか」です。

Q. ルート営業の経験で新規開拓営業の求人に応募できますか?

できます。ルート営業で培った顧客との関係構築力・提案の深さ・課題ヒアリングの経験は、新規開拓でも直接活かせるスキルです。

Q. 職務経歴書の分量はどのくらいが適切ですか?

A4用紙2〜3枚が基本です。経験が豊富な方でも4枚を超えると読まれにくくなります。

Q. 転職回数が多いとマイナスになりますか?

回数そのものより、各社での経験がどう積み上がっているかが評価されます。各社でどんな実績を出してきたかを具体的に書く方が印象はよくなります。

まとめ

営業職の職務経歴書で評価されるのは、実績の数字とその背景にある行動・工夫です。「何をやっていたか(業務内容)」「どんな成果が出たか(実績)」「なぜ出たか(主な取り組み)」の3ブロックを意識して書くだけで、書類の印象は大きく変わります。未達の時期があっても、チームの数字しかなくても、書き方次第で十分にアピールできます。

  • 業務内容・実績・主な取り組みの3ブロックに分けて書く
  • 実績ブロックには規模・成果・変化の3種類の数字を入れる
  • 成果の背景にある行動・工夫まで言語化することを意識する
  • 未達の時期も隠さず、そのときに何をしたかを書く
  • チームの数字は自分の担当範囲を明確にして書く

「自分の経験をどう整理すればいいかわからない」という方は、ヒアリングをもとに職務経歴書を一緒に作成するサービスもご利用いただけます。

梶原
梶原
運営責任者
人事・採用担当として1,000名以上の面接、30社の採用支援に携わった経験をもとに、職務経歴書の作成代行・添削を行っています。 採用側での経験をもとに、評価される書類づくりをサポートしています。「経験はあるのに書類で落ちる」という方に特に支持をいただいています。 これまでのご支援数は370名以上。製造・IT・金融・医療・サービス業など、幅広い業界・職種に対応しております。 職務経歴書の書き方にお悩みの方は、お気軽にご相談ください!
記事URLをコピーしました