Webデザイナーの職務経歴書の書き方|採用担当が見るポイントと例文

ショクレキ代行
📌 この記事でわかること
  • 採用担当者がWebデザイナーの職務経歴書で本当に見ているポイント
  • 使用ツール・制作実績・成果の正しい伝え方
  • 「デザインの成果を数字で出しにくい」という悩みへの対処法
  • 書類が通らないWebデザイナーに共通する失敗パターンと改善例
  • 担当領域別の例文(LP・コーポレート・ECサイト・バナーなど)
  • 経験年数別(若手・中堅・ベテラン)のアピールポイントの違い

「制作実績はあるのに、職務経歴書に何を書けばいいかわからない」「デザインの成果をどう数字で表せばいいかわからない」Webデザイナーの転職活動でよく聞く悩みです。

書類が通らない原因のほとんどは、スキルや実績の問題ではなく経験の見せ方にあります。ツール名を並べるだけ、「Webデザインを担当しました」で終わらせるこうした書き方では、採用担当者に「この人が何をできる人か」が伝わりません。

この記事では、Webデザイナーの職務経歴書の書き方を、ツールの整理から制作プロセスの伝え方まで、具体的な例文つきで解説します。

採用担当は何を見ている?Webデザイナーの職務経歴書の評価ポイント

採用担当者が確認するポイント職務経歴書で伝えるべき内容
①どんなツールを・どのレベルで・どんな制作物に使ってきたか使用ツール・制作物の種類・規模・担当範囲
②デザイン以外の業務範囲はどこまでかコーディング・ディレクション・進行管理・クライアント対応
③デザインがビジネスにどう貢献したかCVR・UX改善・リピート率など成果または制作実績の質

採用担当者の視点

「見た目を作れる人」より「ビジネス課題をデザインで解決できる人」を求めています。ツール名の列挙より、「どんな目的で・どんなデザインを・どんなプロセスで作り・どんな成果が出たか」がセットで書かれていて初めて、Webデザイナーとしての実力が伝わります。

よくある失敗|書類が通らない人に共通する3つのパターン

パターン①:ツール名を並べるだけで終わっている

「Figma・Photoshop・Illustrator・XD経験あり」と並べるだけでは、どんな制作物に・どのレベルで使ったかが伝わりません。ツール名には業務での使用年数・主な用途・習熟度を必ずセットで書いてください。

パターン②:制作した物の種類を列挙するだけで終わっている

「LP・バナー・コーポレートサイト・EC・アプリUIを制作」という記述では、規模感も成果も見えません。年間制作本数・クライアント数・制作物のビジネス成果をセットで書くことが重要です。

パターン③:コーディングや進行管理の経験が書かれていない

Webデザイナーの業務はデザインだけでなく、HTML/CSSコーディング・CMSの設定・クライアントとのやり取り・ディレクションなど幅広い場合があります。これらの経験が書かれていないと、採用担当者には「デザインしか動けない人」と映ることがあります。

「ポートフォリオがあるから職務経歴書は簡単でいい」という誤解

ポートフォリオはビジュアルで伝えるもの、職務経歴書はプロセスと成果を言語で伝えるものです。両方揃ってはじめて採用担当者への説得力が生まれます。

書き方のポイント|ツール・制作範囲・成果の伝え方

ポイント①:ツールは「業務経験あり」と「学習中」を明確に分ける

ツール経験年数習熟度主な用途
Figma3年チーム開発での日常使用Webデザイン・コンポーネント管理・プロトタイプ
Adobe Photoshop5年業務で独力対応可能バナー・LP・画像加工・レタッチ
Adobe Illustrator4年業務で独力対応可能ロゴ・アイコン・印刷物デザイン
HTML/CSS3年LP・コーポレートサイトのコーディング対応可Webサイトのコーディング・WordPress組み込み
WordPress3年テーマカスタマイズ・ページ作成対応可コーポレートサイト・ブログのCMS運用

ポイント②:制作実績は「目的・規模・担当範囲・成果」の4点で書く

  • 目的:LP・コーポレートサイト・EC・バナー・アプリUIなど
  • 規模:年間制作本数・ページ数・クライアント数
  • 担当範囲:デザインのみ・コーディング含む・ディレクション含むなど
  • 成果:CVR改善・訪問数増加・クライアントのリピート受注率など

ポイント③:ビジネス貢献・改善への意識を書く

Webデザイナーの職務経歴書で差がつくのが「デザインがビジネスにどう貢献したか」の記述です。次のような経験がある場合は必ず書いてください。

  • LPのデザイン改善によるCVR向上
  • サイトリニューアル後のセッション数・滞在時間の変化
  • A/Bテストを活用したデザイン改善の実績
  • ユーザビリティ改善への関与(ヒートマップ分析など)
  • クライアントのリピート受注・継続発注の実績

Webデザイナーが書き方で詰まりやすい3つの場面

「デザインの成果を数字で出せない」という場面

デザインの成果は数字に出しにくいケースも多いですが、次のような指標で代替できます。

  • CVR・クリック率の改善(LP・バナーのデザイン変更後)
  • 納品後のクライアントからのリピート受注率
  • 年間制作本数・担当クライアント数
  • 制作スピードの改善(テンプレート整備による効率化)
  • 広告賞・デザイン賞への入賞・ノミネート

「フリーランスと会社員の経験が混在している場合」という場面

会社員時代の経験とフリーランス時代の経験を分けて記述するのが基本です。フリーランス期間は「フリーランスWebデザイナーとして独立(○年○月〜)」と明記したうえで、主要クライアントの業種・担当制作物・実績を書いてください。

「コーディングスキルをどこまでアピールするか」という場面

HTML/CSS・JavaScript・WordPressなどのコーディングスキルがある場合は積極的に書いてください。デザインとコーディングの両方ができることは、採用担当者にとって「一人でWebサイトを完結させられる人材」として高く評価されます。ただし、「業務で実際に使ったレベル」と「個人学習レベル」は明確に区別してください。

例文

例①:Web制作会社・Webデザイナー(LP・コーポレートサイト中心、経験4年)

Web制作会社にて、中小企業・スタートアップ向けのLP・コーポレートサイト・ECサイトのWebデザインを担当。年間20〜30件の制作案件を並行して処理。デザインからHTML/CSSコーディング・WordPress組み込みまで一貫して対応。

【業務内容】
・LP・コーポレートサイト・ECサイトのWebデザイン(Figma・Photoshop使用)
・HTML/CSS・jQuery・WordPressを使ったコーディング・CMS組み込み
・クライアントへのデザイン提案・ヒアリング・修正対応
・社内デザインガイドライン・テンプレートの整備
・後輩デザイナー1名のOJT・フィードバック担当

【実績】
・年間20〜30件の制作案件を4年間継続して納期内・クオリティ基準内で納品
・LP改善案件でCVRが1.6%→3.1%に向上(納品3ヶ月後のクライアント報告より)
・リピート受注率:担当クライアントの78%が翌年以降も継続発注
・デザインテンプレートの整備により、LP制作の初期工数を平均30%削減

【主な取り組み】
受託案件では「クライアントが言ったことをそのままデザインする」のではなく、「クライアントのビジネス目標とターゲットユーザーを理解してデザインする」スタンスを徹底した。初回ヒアリングでは競合サイト・ターゲットユーザーの行動パターンまで確認し、「なぜこのデザインにするか」を説明できる提案を意識した。


自己PRでのアピールポイント
デザインからコーディング・CMS組み込みまで一貫して担当できることが強みです。多様な業種・規模のクライアントへの対応経験から、短期間でニーズを把握して形にする力と、ビジネス成果を意識したデザイン提案力を次の職場でも活かしたい。

例②:自社サービス・Webデザイナー(サービスサイト・広告バナー中心、経験3年)

自社BtoC向けWebサービス(MAU約20万人)のWebデザインを担当。サービスサイトのUI改善・LP制作・広告バナー制作を中心に、デザイナー2名体制でデザイン全般を担当。Figmaをメインツールとして使用。

【業務内容】
・サービスサイト・LP・ランディングページのデザイン・改善(Figma使用)
・広告バナー制作(Google・Meta向け、週10〜20本のサイクルで制作)
・ABテスト用デザインの制作・テスト設計への参加
・マーケター・エンジニアとの仕様調整・実装確認
・デザインシステム(コンポーネント集)の整備・更新

【実績】
・LPリデザインによりCVRが1.9%→3.4%に向上
・広告バナーのABテスト導入後、CTRが平均1.1%→2.0%に向上
・デザインシステムの整備により、新規バナー制作時間を平均2時間→45分に短縮
・LP・バナーのデザイン改善を通じて月間広告CPAを前年比約25%改善に貢献

【主な取り組み】
LP改善では、ヒートマップ・離脱率データを先行分析して「デザインで解決すべき課題」と「コピーや導線で解決すべき課題」を切り分けてから制作に入るプロセスを確立。バナーABテストでは「課題訴求型・実績訴求型・比較訴求型」の3パターンをローテーションし、ターゲット・時期別の反応を記録して次回制作に活かした。


自己PRでのアピールポイント
データに基づいてデザインを改善し続けるサイクルを習慣として持っている。「見た目を作る」だけでなく「ビジネス指標を動かすデザイン」を意識して取り組んできた経験を次の職場でも活かしたい。

例③:デザインリード・ブランド管理担当(経験7年)

BtoB SaaS企業のマーケティング部門にて、Webデザイナーとしての実務に加え、デザインリードとしてブランドガイドライン管理・外部制作会社のディレクション・後輩育成を担当。Figma・Adobe Creative Cloudをメインツールとして使用。

【業務内容】
・コーポレートサイト・サービスサイト・LP・営業資料のデザイン制作・管理
・ブランドガイドライン・デザインシステムの策定・運用
・外部デザイン制作会社・フリーランスへのディレクション(年間3〜5社)
・マーケター・セールス・プロダクトチームとの協働・制作要件の整理
・デザイナー2名の育成・OJT・フィードバック

【実績】
・ブランドガイドライン策定後、社内外の制作物品質が均一化され、制作の手戻り率が50%削減
・デザインシステムの整備により、新規LP制作時間を平均3日→1日に短縮
・コーポレートサイトリニューアル後、サイトからのお問い合わせ数が前年比160%に増加
・外部制作会社のディレクション効率化により、制作コストを年間約20%削減

【主な取り組み】
ブランドガイドラインの策定では、「デザイナー以外でも使えるドキュメント」を目標に設計。色・フォント・スペーシングだけでなく「どんな場面にどのデザインパターンを使うか」のユースケース集を整備した。外部制作会社のディレクションでは、制作開始前にブリーフシートのフォーマットを標準化し、制作意図の認識齟齬による手戻りをゼロにした。


自己PRでのアピールポイント
Webデザインの実務実績と、ブランド管理・外部ディレクション・チーム育成の経験を持っている。「個人のデザインの質」だけでなく「チーム全体のデザインの質を上げる仕組みをつくる」視点で取り組んできた経験を次の職場でも活かしたい。

書き方ステップ

制作実績を「目的・業種・年間本数」で書き出す

制作した物の種類・クライアントの業種・年間制作本数・担当範囲(デザインのみか・コーディングも含むか)を一覧にします。

ツールを「業務経験あり」と「学習中」に分けて整理する

Figma・Photoshop・Illustrator・HTML/CSS・WordPress等を業務経験の年数・習熟度・使用場面とセットで整理します。

成果を数字または定性的な変化で探す

CVR・CTR・納期遵守・リピート受注率・制作工数削減など、数字で書けるものを洗い出します。

「デザイン以外の業務経験」を書き出す

コーディング・ディレクション・クライアント対応・後輩育成など、デザイン以外に担っていた業務を洗い出します。

NG例 → 改善例|通らない書き方の直し方

失敗①:ツールの羅列だけで終わっている

NG

使用ツール:Figma、Photoshop、Illustrator、XD、HTML/CSS

改善後

Figma(3年・Webデザイン・コンポーネント管理・プロトタイプ作成、チーム開発での日常使用)/Photoshop(5年・バナー・LP・画像加工、業務で独力対応可)/HTML/CSS(3年・LP・コーポレートサイトのコーディング対応可、WordPress組み込み含む)

失敗②:制作物の列挙だけで成果が見えない

NG

LP・バナー・コーポレートサイト・ECサイトのデザインを担当していました。

改善後

年間20〜30件のLP・コーポレートサイト・ECサイトのWebデザインを担当。HTML/CSSコーディング・WordPress組み込みまで一貫して対応。LP改善案件でCVRが1.6%→3.1%に向上。リピート受注率78%を達成。

失敗③:ビジネス貢献が見えない

NG

ユーザーが使いやすいデザインを作ることを心がけていました。

改善後

LP改善ではヒートマップ・離脱率データを先行分析し「デザインで解決すべき課題」を特定してから制作に入るプロセスを確立。CVRを1.9%→3.4%に向上。バナーABテストの導入後、CTRが平均1.1%→2.0%に向上した。

失敗④:担当範囲が見えない

NG

Webデザインを担当していました。

改善後

デザイン(Figma)からHTML/CSSコーディング・WordPress組み込みまで一貫して担当。クライアントへのデザイン提案・ヒアリングも自分で対応。後輩デザイナー1名のOJTも担当。

経験年数別アドバイス

経験3年未満(若手・担当者)

制作実績が限られていても、「どんな課題に対して・どんなプロセスで制作したか」を書くことが重要です。

経験を思い出すための問いかけ

「クライアントからフィードバックをもらって、デザインを大きく変えたことはありますか?」「自分から提案して採用されたデザインはありますか?」——こう問いかけると、能動的に動いたエピソードが出てきます。

経験3〜10年(中堅・専門担当)

制作実績を数字で示しながら、ディレクション・クライアント管理・後輩育成・デザインシステム整備への関与も書くことが重要な時期です。

経験10年以上(ベテラン・アートディレクター候補)

制作実績に加え、ブランド管理・チームマネジメント・デザイン戦略への関与が重要な評価軸になります。

よくある質問

Q. ポートフォリオがあれば職務経歴書は簡単でいいですか?

いいえ。職務経歴書は制作プロセスと成果を言語で伝えるものであり、ポートフォリオとは役割が異なります。両方揃って初めて採用担当者への説得力が生まれます。

Q. コーディングスキルがない場合でも転職できますか?

できます。デザイン専任のポジションも多くあります。ただし、HTML/CSSの基礎知識があると「エンジニアと連携しやすい人材」として評価されやすくなります。

Q. フリーランス時代の経験はどう書けばいいですか?

「フリーランスWebデザイナーとして独立(○年○月〜)」と明記したうえで、主要クライアントの業種・担当制作物・年間本数・主な実績を書いてください。

Q. 職務経歴書の枚数はどのくらいが適切ですか?

A4で2〜3枚が基本です。

Q. Figmaに移行できていない場合はどうすればいいですか?

現在使っているツールをそのまま記載したうえで「現在Figmaに移行中・学習中」と補足する形でかまいません。

まとめ

  • Webデザイナーの職務経歴書では、ツール名に「使用場面・習熟度」をセットで書く
  • 制作実績は目的・年間本数・担当範囲・成果の4点セットで書く
  • 成果はCVR・CTR・リピート受注率など数字で書く(出せない場合は制作工数削減・品質改善で代替)
  • 「デザインを作った」ではなく「ビジネス課題に対してどんなデザインで解決したか」を書く
  • コーディング・ディレクション・後輩育成などデザイン以外の業務も積極的に書く
  • ポートフォリオと職務経歴書は役割が異なる(職務経歴書=プロセスと成果の言語化)

「自分の経験をどう整理すればいいかわからない」という方は、ヒアリングをもとに職務経歴書を一緒に作成するサービスもご利用いただけます。

梶原
梶原
運営責任者
人事・採用担当として1,000名以上の面接、30社の採用支援に携わった経験をもとに、職務経歴書の作成代行・添削を行っています。 採用側での経験をもとに、評価される書類づくりをサポートしています。「経験はあるのに書類で落ちる」という方に特に支持をいただいています。 これまでのご支援数は370名以上。製造・IT・金融・医療・サービス業など、幅広い業界・職種に対応しております。 職務経歴書の書き方にお悩みの方は、お気軽にご相談ください!
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