一般事務の職務経歴書の書き方|書き方のコツと通過率を上げる方法
- 採用担当者が一般事務の職務経歴書で本当に見ているポイント
- 「事務経験はあるのに書けない」を解消する具体的な方法
- Excelスキルや業務効率化の経験を正しく伝える書き方
- 書類が通らない一般事務経験者に共通する失敗パターンと改善例
- 業務内容別の例文(営業事務・経理事務・総務事務など)
- 経験年数別(若手・中堅・ベテラン)のアピールポイントの違い
「事務の仕事はアピールできることが少ない」「特別なことは何もしていない」一般事務経験者の転職活動でよく聞く悩みです。
書類が通らない原因のほとんどは、経験の少なさではなく経験の見せ方にあります。業務内容を時系列で並べるだけ、「正確に対応していました」で終わらせるこうした書き方では、採用担当者に「この人が何をできる人か」が伝わりません。
この記事では、一般事務の職務経歴書の書き方を、業務の整理方法から通過率を上げる表現の工夫まで、具体的な例文つきで解説します。
採用担当は何を見ている?一般事務の職務経歴書の評価ポイント
一般事務の採用では、職務経歴書を通じて次の3点が確認されています。
| 採用担当者が確認するポイント | 職務経歴書で伝えるべき内容 |
| ①どんな業務をどの規模で担当してきたか | 業務の種類・対応範囲・処理件数・サポートした人数 |
| ②正確さと効率の両立ができる人か | ミスゼロの取り組み・業務改善・効率化の経験 |
| ③周囲と連携しながら動ける人か | 他部署・社内外との調整経験・サポート業務の実態 |
よくある失敗|書類が通らない人に共通する3つのパターン
パターン①:業務内容の羅列で終わっている
「データ入力・電話対応・書類作成・ファイリングを担当」業務の種類は書いてあっても、どの規模で・どんな工夫をしながら担当していたかが見えない職務経歴書は非常に多いです。
採用担当者が知りたいのは「何をやっていたか」だけでなく、「どの程度の量を・どんな精度で・どんな工夫をしながらこなしていたか」です。業務の種類に加えて、処理件数・対応範囲・工夫した点をセットで書くことで、一気に伝わる情報量が増えます。
パターン②:Excelスキルの書き方が「得意です」だけで終わっている
「Excel・Word・PowerPoint使用経験あり」「Excelが得意です」こうした書き方では、実際に何をどこまでできるのかが採用担当者に伝わりません。
Excelであれば、実際に業務で使った機能名(VLOOKUP・ピボットテーブル・条件付き書式など)を具体的に書くことが重要です。「Excelで集計業務を担当」ではなく、「Excelのピボットテーブルと条件付き書式を使って月次売上集計表を作成・管理」のように書くだけで、スキルの実態が伝わります。
パターン③:「正確に対応しました」という表現で終わっている
「正確・丁寧に業務に取り組んできました」という表現は、一般事務の職務経歴書に非常によく出てきます。ただ、これだけでは採用担当者には何も伝わりません。
「正確さ」を伝えたいなら、「どんな確認手順を設けていたか」「ミスゼロをどう維持してきたか」「改善した結果どう変わったか」という事実ベースの記述に変換することが必要です。
書き方のポイント|業務範囲・スキル・改善経験の伝え方
ポイント①:業務の「規模感」を数字で示す
一般事務の業務規模感を示す数字として、次のものが使いやすいです。
- サポートした人数・部門数:営業担当〇名をサポート、〇部門の事務を担当
- 処理件数:月間データ入力〇件、電話対応〇件/日
- 管理していた情報の規模:顧客データ約〇社、書類管理〇件
- 在籍期間中の対応件数:〇年間で累計〇件の問い合わせ対応
「営業担当8名の事務全般をサポート」「月間約200件のデータ入力を担当」と書くだけで、担当業務のスケールが一気に伝わります。
ポイント②:Excelスキルは「使った機能名+用途」で書く
Excelスキルは、次の形式で書くのが最も伝わりやすいです。
| ✕ 曖昧な書き方 | ○ 具体的な書き方 |
| Excelが得意 | Excel(VLOOKUP・ピボットテーブル・条件付き書式)を使った売上集計・管理表の作成 |
| Excelで集計していた | Excelマクロを使った請求書の自動作成(月間約50件の処理時間を半減) |
| Officeソフト全般使用 | Excel・Word・PowerPoint(資料作成・議事録・提案書の作成まで対応) |
「何ができるか」より「何に使ったか」を具体的に書くことで、実務での活用イメージが伝わります。
ポイント③:業務改善・効率化の経験を積極的に書く
一般事務の職務経歴書で差がつくのが、「改善・効率化の経験」の有無です。次のような経験がある場合は必ず書いてください。
- Excelで管理表・集計表を新たに作成した
- ファイリングルール・書類管理の仕組みを整備した
- 問い合わせ対応のテンプレート・マニュアルを作成した
- 手作業だった処理を関数・マクロで自動化した
- 業務手順書を整備して引き継ぎをしやすくした
「言われたことだけでなく、自分で考えて動ける人」という印象をつくる最も効果的な材料が、こうした改善・効率化の経験です。
一般事務が書き方で詰まりやすい3つの場面
「アピールできることが何もない」と感じている場面
「特別なことは何もしていない」という思い込みで、書く前から諦めてしまうケースです。
ただ、ヒアリングをすると「自分からExcelで管理表を作った」「問い合わせ対応のテンプレートを整備した」「前任者のやり方を見直してファイリングルールを変えた」といった経験が出てくることが多いです。
「誰かに頼まれたわけではないけれど、自分から動いたことはありますか?」この問いかけを自分に向けてみてください。
「業務の種類が多すぎて何を書けばいいかわからない」という場面
電話対応・来客対応・データ入力・書類作成・経費精算・在庫管理・備品管理一般事務はカバー範囲が広いため、「全部書くと長くなりすぎる」という悩みが出やすいです。
この場合、応募先の求人内容に合わせて「重点的に書く業務」と「概要だけ書く業務」を分けることが重要です。すべてを同じ比重で書く必要はありません。「その他、来客・電話・備品管理などの庶務全般を担当」のようにまとめる部分を作るだけで、読みやすさが大きく変わります。
「複数の会社で同じような業務をしていて差別化できない」という場面
転職回数が多い・同職種が続いているケースで、「どの会社での経験も似たような内容になってしまう」という悩みが出やすいです。
この場合、各社での記述を「業務の種類」ではなく「その会社ならではの規模・環境・工夫」で差別化することが重要です。「同じデータ入力でも、A社では月間300件・B社では月間50件」「A社では一人担当・B社では3名チームのリーダー」のように、規模感と役割の違いを明示するだけで、各社での経験がはっきり区別されます。
例文
例①:営業事務(営業担当サポート・受発注管理メイン、経験4年)
化学品商社(営業担当10名・事務2名体制)にて、営業担当のサポート業務全般と受発注管理を担当。取引先約150社の受発注・納期管理・請求書処理を一手に対応。
【業務内容】
・受注処理・納期確認・出荷指示・請求書作成(月間約250件)
・営業担当10名のスケジュール管理・出張手配・経費精算処理
・顧客データ管理・更新(取引先約150社、SalesforceとExcelを併用)
・電話・メール対応(取引先からの問い合わせ・クレーム一次対応)
・社内会議の議事録作成・資料整理
【実績】
・受発注業務の処理件数:月間約250件を2名体制でミスゼロを3年間維持
・受注〜出荷指示の一連フローをExcelで管理表化し、進捗の見落とし件数をゼロに削減
・顧客マスターデータの整備を主担当として実施し、Salesforceへの移行作業を完了
・電話・メールでの一次対応で解決できる問い合わせ割合を約70%に維持し、営業担当の対応工数を削減
【主な取り組み】
受注〜出荷指示のステータスを一元管理する進捗管理表をExcelで独自に設計。営業担当が確認したい情報をすぐに引き出せる構成にしたことで、「今どの案件がどの状態か」を担当者が自分で確認できるようになり、問い合わせ件数が減った。顧客から届くクレームについては内容を記録・分類して営業担当に共有する習慣をつけ、同じ原因のクレーム再発防止に貢献した。
自己PRでのアピールポイント
営業担当が動きやすい環境をつくることを意識して事務業務に取り組んできた。処理業務の正確さに加え、「仕組みで管理する」習慣が身についており、次の職場でも即戦力として貢献できると考えている。
例②:総務・一般事務(庶務全般・社内インフラ管理、経験3年)
IT系ベンチャー企業(従業員約120名)の総務部にて、庶務・施設管理・備品管理・社内イベント運営を担当。総務担当2名体制で全社の社内環境整備を支援。
【業務内容】
・備品・消耗品の在庫管理・発注(月間発注件数約30件)
・来客対応・電話取次・会議室予約管理
・契約書・社内文書の管理・製本・郵便物対応
・入退社手続きの補助(入社時の備品準備・社内案内、退社時の物品回収)
・社内イベント・全社会議の準備・運営(年間4〜6回)
・社内問い合わせ対応(設備・備品・手続き関連、月間約50件)
【実績】
・備品管理をExcelで一元管理する在庫管理表を作成し、発注漏れ・過剰在庫をゼロに削減
・入退社対応チェックリストを整備し、手続き漏れの発生をゼロに維持
・社内問い合わせFAQを整備し、よくある質問への対応時間を月間約4時間削減
・会議室予約の重複トラブルをゼロにするためGoogleカレンダーの運用ルールを整備・周知
【主な取り組み】
備品管理では、Excelに在庫数・発注点・発注先・単価を一元化した管理表を作成し、在庫が発注点を下回ったタイミングで自動的にアラートが出る条件付き書式を設定。発注漏れと過剰在庫の両方を防ぐ仕組みをつくった。FAQの整備では、過去の問い合わせ履歴を分類して頻度の高い質問から順番に回答を作成。社内Wikiに掲載することで、担当者不在時も社員が自己解決できる環境をつくった。
自己PRでのアピールポイント
「次に同じ問題が起きない仕組みをつくる」姿勢で総務業務に取り組んできた。庶務全般を幅広くカバーしながら、業務改善の視点を常に持って動いてきた経験を次の職場でも活かしたい。
例③:経理事務(伝票処理・請求書管理メイン、経験5年)
製造業(従業員約200名)の経理部門にて、売掛・買掛管理・伝票処理・月次決算補助を担当。経理スタッフ4名体制の一員として業務を分担。
【業務内容】
・売掛金・買掛金の管理(取引先約100社)
・請求書・領収書の発行・受取・照合処理(月間約400件)
・伝票作成・仕訳入力(弥生会計使用)
・月次決算補助(残高確認・突合作業・資料作成)
・経費精算処理・交通費精算(対象約200名)
・振込処理・支払スケジュール管理
【実績】
・伝票処理・請求書照合を月間約400件処理し、5年間にわたり仕訳ミスゼロを維持
・請求書の受取〜支払処理のフローをExcelで管理表化し、支払漏れをゼロに維持
・月次決算作業の突合作業をExcel関数(VLOOKUP・SUMIF)で半自動化し、処理時間を月間約3時間削減
・経費精算の申請フォームを改訂し、記載ミスによる差し戻し件数を月間約15件から2件に削減
【主な取り組み】
請求書の受取〜照合〜支払承認〜振込までの一連フローを、Excelで進捗管理できる仕組みに整備。「どの請求書がどの状態か」を誰でも確認できるようにしたことで、支払漏れと重複処理の両方を防ぐ体制をつくった。経費精算フォームの改訂では、差し戻しが多かった記載箇所に注意事項と記載例を追加し、差し戻し件数を大幅に削減した。
自己PRでのアピールポイント
正確な処理を維持しながら、「次に同じミスが起きない仕組みをつくる」姿勢で経理事務に取り組んできた。Excelを活用した業務効率化の経験を持ちながら、月次決算補助まで幅広く対応できることを強みとしている。
書き方ステップ
① 担当業務をカテゴリ別に書き出す
データ入力・電話対応・書類作成・経費精算・在庫管理など、業務をカテゴリに分類して書き出します。「アピールになるか」はこの段階では考えなくて大丈夫です。
② 規模感を示す数字を探す
月間処理件数・サポートした人数・管理していたデータの件数・在籍期間中の累計件数など、業務の規模を示す数字を洗い出します。正確な値でなくても概数で十分です。
③ Excelスキルを「機能名+用途」で整理する
業務で使ったExcel機能(VLOOKUP・ピボットテーブル・マクロなど)と、それをどんな業務に使ったかをセットで書き出します。「使えるスキル」ではなく「実際に使った場面」で整理することがポイントです。
④ 「自分から動いた経験」を掘り起こす
チェックリストの作成・管理表の整備・テンプレートの作成・ルールの見直しなど、誰かに指示されたわけではなく自分から動いた経験を書き出します。これが自己PRと主な取り組みブロックの核になります。
NG例 → 改善例|通らない書き方の直し方
失敗①:業務の羅列だけで規模感がわからない(業務内容ブロックの書き方)
失敗②:Excelスキルが「使えます」だけで終わっている(スキル欄の書き方)
失敗③:工夫・改善が「心がけていました」で終わっている(主な取り組みブロックの書き方)
失敗④:自己PRが抽象的で事務経験の実態が伝わらない(自己PRの書き方)
経験年数別アドバイス
経験3年未満(若手・担当者)
経験が浅い分、「どう動いた人か」を書くことが重要です。件数や担当範囲が限られていても、自発的に学んだこと・工夫したことは必ずあるはずです。
経験3〜10年(中堅・専門担当)
担当業務の幅と処理件数の実績を数字で示しながら、業務改善・効率化・後輩指導への関与も書くことが重要な時期です。「当たり前にやっていたこと」確認手順・管理表の整備・テンプレートの作成が実は他の人にはない強みであることが多いです。応募先に合わせて、記述の重点を置く業務カテゴリを変える工夫も有効です。
経験10年以上(ベテラン・リーダー層)
業務処理の実績に加え、チームへの関与・業務設計・後進育成が重要な評価軸になります。役職がなくても、「新人・後輩へのOJT担当」「部門全体の事務フロー見直しを主導」「システム導入時の現場対応を担当」といった経験は積極的に記載してください。また、扱ってきた業務の幅(営業事務・経理事務・総務事務など複数経験がある場合)を明示すると、対応幅の広さとして評価されやすくなります。
よくある質問
あります。ただし「一般事務経験あり」だけでは差別化が難しいのも事実です。Excelスキルの具体的な内容・担当業務の規模感・業務改善の経験——この3点を具体的に書くことで、同じ事務経験者の中でも評価される書類になります。
資格がなくても書けます。むしろ採用担当者が知りたいのは「実際の業務でどう使ったか」です。VLOOKUP・ピボットテーブル・マクロなど、実務で使った機能名と用途を具体的に書く方が、資格の有無より評価につながります。
書いた方がよいですが、メインの業務の補足として簡潔に書く程度で十分です。「電話・来客対応(1日約20〜30件)」のように件数を添えるだけで、業務の規模感が伝わります。それだけを厚く書く必要はありません。
A4で2枚が基本です。一般事務は担当業務の範囲が広い場合でも、応募先と関連性の薄い業務は概要だけにまとめ、2〜3枚以内に収めることを意識してください。
「大きな改善」がなくても、「ミスゼロを維持するために自分なりに確認手順を設けていた」「書類管理のファイリングを自分なりに工夫していた」といった日常的な取り組みは十分な材料になります。「改善経験がない」と感じている方のほとんどは、本当にないのではなく、書き方がわからないだけです。
まとめ
- 一般事務の職務経歴書では、業務の種類だけでなく処理件数・サポート人数・規模感をセットで書く
- ExcelスキルはSは「使った機能名+どんな業務に使ったか」で具体的に書く
- 「正確に対応しました」ではなく「どんな仕組みでミスゼロを維持したか」を書く
- 業務改善・効率化の経験は小さなものでも積極的に書く(管理表作成・テンプレート整備・マニュアル化など)
- 業務の種類が多い場合は応募先に合わせて重点を置く業務を変える
- 「特別なことはない」と感じていても「自分から動いた経験」を掘り起こすことで書ける
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