職種別の書き方

カスタマーサポートの職務経歴書の書き方|例文つきで徹底解説

ショクレキ代行
📌 この記事でわかること
  • 採用担当者がカスタマーサポートの職務経歴書で本当に見ているポイント
  • 対応件数・解決率・顧客満足度・対応時間など「数字の出し方」
  • インバウンド・アウトバウンド・チャット・SaaS・ECなどチャネル別の書き方
  • 書類が通らないカスタマーサポートに共通する失敗パターン
  • 経験年数別(若手・中堅・ベテラン)のアピールポイントの違い
  • NG例・改善例つきで今日から使える書き方を解説

「毎日たくさんのお問い合わせに対応してきたのに、職務経歴書に何を書けばいいかわからない」「カスタマーサポートの経験って転職市場でどう評価されるんだろう」カスタマーサポートの転職活動でよく聞く悩みです。毎日顧客と向き合いながら問題を解決してきた経験は確かな実力なのに、それを採用担当者に伝わる言葉に変換できていない方がほとんどです。

書類が通らない原因の多くは、「何をしたか」は書けていても「どんな規模の問い合わせを・どんな方法で・どんな品質で対応してきたか」が伝わっていないことにあります。採用担当者はカスタマーサポートの職務経歴書を通じて「顧客の問題を解決できる人か」「顧客体験を改善できるか」「サポート業務を改善できるか」を判断しています。

この記事では、カスタマーサポート担当者が転職活動で使える職務経歴書の書き方を、具体的な例文・NG例・経験年数別のアドバイスとあわせて解説します。

採用担当は何を見ている?

カスタマーサポートの採用担当者が職務経歴書で確認しているのは、主に次の3点です。

  • どんな規模・チャネルの対応経験があるか:1日の対応件数・チャネル(電話・メール・チャット・SNS)・担当した商材・業種・顧客層を確認している
  • 対応品質の数字があるか:顧客満足度(CSAT)・Net Promoter Score(NPS)・解決率・平均対応時間・エスカレーション率など、品質を示す指標を見ている
  • 業務改善・仕組みづくりへの関与があるか:FAQの整備・対応フローの改善・新人育成・マニュアル作成など、個人の対応力だけでなく組織・チームへの貢献を見ている

ポイント

採用担当者の視点:「カスタマーサポートで最も差がつくのは、対応件数だけでなく『品質の数字(CSAT・解決率)』と『業務改善への貢献』が書いてあること。この2点が書いてある人は少ないので、書くだけで際立つ」

よくある失敗(書類が通らない人に共通する3つのパターン)

パターン①:「問い合わせ対応をしていました」で終わっている

「電話・メール・チャットでのお問い合わせ対応を担当していました」という記述では、採用担当者には何も伝わりません。1日何件の対応を・どんな顧客層に・どんな品質で対応してきたかが書かれて初めて、評価の材料になります。

パターン②:対応件数しか書いていない

「1日平均100件の問い合わせに対応してきました」だけでは、品質・解決率・顧客満足度が見えません。対応件数はもちろん重要ですが「顧客満足度・解決率・平均対応時間」など品質指標を合わせて書くことで、実力がより明確に伝わります。

パターン③:個人対応の話しかなく業務改善への関与が見えない

カスタマーサポートで高く評価されるのは「個人の対応力」だけでなく「チーム・組織への貢献(FAQ整備・マニュアル作成・新人育成・対応フロー改善)」です。個人の対応実績に加えて、業務改善への取り組みを書くことで一気に評価が上がります。

注意

「品質の数字を覚えていない」という方へ:CSAT・NPS・解決率などの数字を正確に覚えていなくても「担当期間中にCSATをチーム平均より○ポイント高く維持」「FAQ整備後に同種問い合わせが月○件減少」など、変化や相対値での表現で十分伝わります。

書き方のポイント|カスタマーサポートならではの伝え方

ポイント①:担当チャネル・商材・顧客層・対応規模を冒頭に明記する

「SaaS型プロジェクト管理ツール(有料会員数約5万社)のカスタマーサポートチーム(10名体制)に所属。電話・メール・チャットの3チャネルで、1日平均約80件の問い合わせに対応」のように、サービスの種類・規模・対応チャネル・件数を冒頭に書くことで業務のスケールが伝わります。

ポイント②:品質指標(CSAT・解決率・対応時間)を必ず書く

「CSAT(顧客満足度):4.6/5.0(チーム平均4.1を上回る水準を維持」「一次解決率:82%(チーム平均75%)」「平均対応時間:メール15分以内、チャット8分以内」のように、品質を示す指標を数字で書くことで対応の質が伝わります。

ポイント③:業務改善・仕組みづくりの貢献を書く

「FAQ記事を月1回更新するルールを提案・定着させ、同種問い合わせを月あたり約150件削減」「対応マニュアルを整備し、新人の独り立ちまでの期間を3ヶ月から6週間に短縮」のように、個人の対応力だけでなく「チームや業務を改善した実績」を書くことで、カスタマーサポートとしての高い評価につながります。

カスタマーサポートならではの悩みに答える

「カスタマーサポートからカスタマーサクセスへの転職で、何をアピールすればいい?」

カスタマーサポートで培った「顧客の問題を深くヒアリングして解決する力」「顧客体験の改善に向けた業務改善の経験」「製品・サービスへの深い理解」は、カスタマーサクセスでも直接活きます。「サポートを通じて顧客の成功を支援することに興味を持ち、より能動的に顧客と関わるCSへのキャリアを目指している」という方向性でアピールしましょう。

「クレーム対応の経験はどう書けばいいですか?」

クレーム対応の経験は、書き方次第で強力なアピールポイントになります。「感情的な顧客に対して冷静に事実を整理しながら対応する力」「クレームの根本原因を分析して再発防止につなげる力」として書くと、対応力と改善意識の両方が伝わります。クレーム対応件数よりも「どう対処したか・どんな再発防止をしたか」を中心に書きましょう。

例文

例①:SaaS企業カスタマーサポート(経験2年・若手)

BtoB SaaSサービス(有料契約企業数約3,000社)のカスタマーサポートチーム(8名体制)に所属。電話・メール・チャットの3チャネルでテクニカルサポートを担当。

【業務内容】
・電話・メール・チャットでのテクニカルサポート対応(1日平均約70件)
・操作方法・設定・エラーへの対応、機能説明・活用提案
・Zendesk・Slack・SalesforceサービスクラウドによるCRM管理
・一次解決できない案件のエンジニアチームへのエスカレーション・連携
・FAQ・ヘルプ記事のメンテナンス・追記
・新人メンバー2名への業務サポート・OJT指導

【実績】
・CSAT(顧客満足度スコア):4.6/5.0を担当期間中維持(チーム平均4.1を上回る)
・一次解決率:84%(チーム平均75%)
・平均対応時間:メール13分・チャット7分(チーム目標の各20分・10分を大幅に上回る)
・FAQ記事を12本新規作成し、同種問い合わせを月約80件削減
・エスカレーション率:6%(チーム平均12%)

【主な取り組み】
FAQの改善は「同じ質問が月5件以上来ている問い合わせ」を集計・リスト化し、それを優先的に記事化する仕組みをつくった。記事化の際は「解決しやすさ」だけでなく「ユーザーが検索しそうなキーワード」を意識した見出し設計を行い、FAQ経由の自己解決率を向上させた。一次解決率向上のために、頻出エラーのトラブルシューティング手順を個人でまとめたナレッジシートを作成し、エスカレーション前に使えるよう習慣化した。後にチームに共有し、チーム全体の一次解決率も向上した。


自己PRでのアピールポイント
顧客の問題を迅速・正確に解決するだけでなく、FAQ整備・ナレッジ共有など「チームの品質を上げる仕組みづくり」に積極的に関与してきた。個人の対応品質とチームへの貢献を両立してきた姿勢を次の職場でも活かしたい。

例②:カスタマーサポートリーダー(経験5年・中堅)

BtoC向けECサービス(月間購入者数約30万人)のカスタマーサポートチーム(15名体制)にてチームリーダーとして勤務。品質管理・チームマネジメント・業務改善を担当。

【業務内容】
・チームメンバー15名のマネジメント(シフト管理・目標設定・面談・育成)
・電話・メール・チャット・SNSでの問い合わせ対応の品質管理・モニタリング
・月次の品質レポート作成・経営層への報告
・対応マニュアル・エスカレーションフローの整備・更新
・新人スタッフ(月1〜2名)のOJTプログラムの設計・実施
・問い合わせ傾向の分析・改善施策の企画・提案

【実績】
・チームのCSAT:4.4/5.0(就任時3.8から0.6ポイント改善。業界平均3.5を上回る)
・一次解決率:88%(就任時72%から16ポイント向上)
・平均対応時間:メール2時間→40分に短縮(対応フローの改善とナレッジベースの整備による)
・新人の独り立ちまでの期間:3ヶ月→6週間に短縮(OJTプログラムの整備による)
・対応マニュアルの全面改訂を主導し、ミスによるクレームが前年比60%減少

【主な取り組み】
CSAT向上の核心は「対応の均質化」にあると判断し、モニタリングで評価の高い対応・低い対応を分析して「良い対応の共通パターン」を抽出した。それをマニュアルに落とし込み、毎月の全体研修で事例共有する仕組みをつくった。一次解決率の向上は、エスカレーションが多い案件の傾向を分析し、「エスカレーション前にこの対応をすれば解決できる」手順を一次対応者向けに整備したことが効いた。新人育成では、最初の2週間は「ひとつの案件タイプだけ」に集中させる学習設計に変えたことで、習熟スピードが大幅に向上した。


自己PRでのアピールポイント
CSATを0.6ポイント・一次解決率を16ポイント向上させてきた実績と、新人育成・マニュアル整備のチームマネジメント経験を持つ。「データで課題を特定して仕組みで解決する」アプローチをカスタマーサポートの現場で実践してきた経験を次の職場でも活かしたい。

例③:カスタマーサポート部門長(経験10年・ベテラン)

SaaS企業(ARR約30億円・顧客数約1万社)のカスタマーサポート部門長として勤務。サポートチーム25名のマネジメントと、カスタマーサポート戦略の立案・推進、VOC(顧客の声)の経営・プロダクトへの活用を担当。

【業務内容】
・カスタマーサポート戦略の立案・KPI設定・経営陣への報告
・サポートチーム25名のマネジメント(採用・評価・育成・組織設計)
・サポートコスト最適化(自動化・セルフサービス化の推進)
・VOC(顧客の声)の収集・分析・プロダクトチームへのフィードバック体制構築
・チャットボット・AIサポートの導入・運用
・外部カスタマーサポート委託先の管理・品質管理

【実績】
・NPS(Net Promoter Score)を2年間で+12から+35に向上(顧客サポート体験の全面改善)
・チャットボット・FAQ整備によるセルフサービス解決率を15%から42%に向上(問い合わせ件数を年間約3万件削減)
・サポートコスト(人件費・工数)を売上比2.8%から1.6%に削減(自動化・効率化による)
・VOCの仕組みを整備し、プロダクトチームへの月次フィードバックを定例化。VOCに基づく機能改善が四半期あたり平均5件リリースされる体制を実現

【主な取り組み】
NPS向上の核心は「問い合わせの速さと正確さ」だけでなく「問い合わせを必要とさせないプロダクト体験の改善」にあると定義し、VOCの仕組みを整備した。頻出の問い合わせカテゴリをプロダクトチームに毎月共有し「なぜユーザーがこの操作で詰まるか」という体験設計の視点でのフィードバックを習慣化した。セルフサービス率の向上はAIチャットボットの導入だけでなく「ユーザーが自分で解決できるヘルプコンテンツの設計」に注力した。ユーザーの検索行動データを分析して「解決できなかった検索」を特定し、それをヘルプ記事の整備優先順位に使った。


自己PRでのアピールポイント
カスタマーサポートを「コストセンター」から「顧客体験・プロダクト改善の情報源」に転換させてきた経験を持つ。NPS向上・セルフサービス化・VOC活用という3軸でカスタマーサポートの価値を高めてきた実績を次の職場でも活かしたい。

書き方ステップ

① 担当チャネル・商材・顧客層・1日の対応件数をすべて書き出す

② 品質数字になるものを探す(CSAT・NPS・一次解決率・平均対応時間・エスカレーション率・キャンセル率などの変化)

③ 業務改善への貢献を書き出す(FAQ整備・マニュアル作成・フロー改善・新人育成の実績)

④ 業務内容・実績・主な取り組みの3ブロックに分けて整理する

NG例 → 改善例|通らない書き方の直し方

失敗①:「問い合わせ対応をしていました」で終わっている

NG

お客様からの電話・メール・チャットでのお問い合わせ対応を担当していました。丁寧な対応を心がけてきました。

改善後

BtoB SaaSサービス(有料契約企業数約3,000社)のサポートチームにて1日平均約70件の電話・メール・チャット対応を担当。CSAT 4.6/5.0(チーム平均4.1)・一次解決率84%(チーム平均75%)・平均メール対応時間13分を維持した。

失敗②:対応件数だけが実績になっている

NG

1日100件以上の問い合わせに対応してきました。大量の対応をこなす能力があります。

改善後

1日平均約100件の問い合わせに対応しながら、CSAT 4.4/5.0(業界平均3.5)・一次解決率88%・平均対応時間40分(目標60分)を維持。対応件数と品質の両立を実現してきた。

失敗③:業務改善への関与が一切書かれていない

NG

お客様に寄り添った丁寧な対応を心がけてきました。クレームにも冷静に対応できます。

改善後

同種問い合わせのFAQ記事を12本新規作成し、月約80件の問い合わせを削減した。チームのナレッジシートを整備・共有し、チーム全体の一次解決率を75%から82%に向上させた。対応マニュアルの全面改訂を主導し、ミスによるクレームを前年比60%削減した。

失敗④:使用ツール・システムの記載がない

NG

CRMシステムを使って顧客対応の記録管理を行ってきました。

改善後

【使用ツール】Zendesk(チケット管理・マクロ設定・レポート作成)・Salesforce Service Cloud(顧客情報管理)・Slack(社内連携)・Intercom(チャット・ツアー)。Zendeskのマクロを20本整備し、定型対応の効率化に貢献した。

経験年数別アドバイス

経験3年未満(若手・担当者)

「1日の対応件数・品質指標(CSAT・解決率)・チャネルと商材の種類」と「業務改善への関与(FAQ整備・ナレッジ共有など)」が評価のポイントです。品質数字が把握できていない場合は「担当期間中にCSATを○ポイント向上させた」や「FAQ整備により同種問い合わせを月○件削減した」など、自分が関与した改善の具体的な成果を書きましょう。

ポイント

Zendesk・Salesforce Service Cloud・Intercomなどのサポートツールの使用経験は積極的に記載しましょう。資格(Zendesk Support Administrator認定など)があれば記載してください。

経験3〜10年(中堅・専門担当)

「品質指標の改善実績(CSAT・NPS・解決率の変化)」「チームへの貢献(育成・マニュアル整備・フロー改善)」「リーダー・シニアとしてのマネジメント経験」が評価の軸になります。「チーム全体の品質を上げた仕組みづくり」の実績が特に評価されます。

経験10年以上(ベテラン・リーダー層)

カスタマーサポート部門のマネジメント・戦略立案・セルフサービス化・VOC活用・コスト最適化が最大のアピールポイントです。「チーム人数・NPS・セルフサービス解決率・コスト削減額」など、組織全体のサポート品質・効率を高めてきた実績を中心に書きましょう。

よくある質問

Q. カスタマーサポートからカスタマーサクセスへの転職は可能ですか?

可能です。「顧客の問題を解決する力」「製品への深い理解」「改善提案の経験」はCSで直接活きます。「サポートを通じて顧客の成功を支援することに使命感を持ち、より能動的なCS業務に取り組みたい」という動機を明確に書きましょう。

Q. CSATやNPSの数字を正確に覚えていない場合はどうすればいいですか?

「チーム平均を上回る水準を維持」「担当期間中に○ポイント改善」など相対的な表現で構いません。数字より「品質を意識して対応してきた」という姿勢が伝わることの方が重要です。

Q. コールセンターとカスタマーサポートの違いは職務経歴書でどう表現すればいいですか?

「コールセンター(大規模・標準化対応・受電中心)」「カスタマーサポート(少人数・製品専門知識・問題解決中心)」という違いを明確にし、自分の経験がどちらに近いかを記述しましょう。コールセンター経験者は「大量対応の効率性・標準化スキル」をアピールし、カスタマーサポート経験者は「製品知識の深さ・複雑な問題解決力」をアピールしましょう。

Q. クレーム対応の経験は職務経歴書に書いた方がいいですか?

書くべきです。クレーム対応は「問題解決力・冷静な判断力・顧客との関係修復力」の証明になります。「どう対処したか・再発防止にどうつなげたか」を中心に書きましょう。

Q. 職務経歴書はA4何枚が適切ですか?

経験年数が3年未満であれば1〜2枚、5年以上であれば2〜3枚が目安です。対応チャネル・品質指標・業務改善の実績・使用ツールなどカスタマーサポートの核心情報を優先して記載しましょう。

まとめ

  • 採用担当者は「対応チャネル・規模・品質指標・業務改善への貢献」をセットで見ている
  • 対応件数だけでなく「CSAT・解決率・平均対応時間」など品質指標を必ず書く
  • 「FAQ整備・マニュアル作成・育成・フロー改善」など業務改善への関与を積極的に書く
  • Zendesk・Salesforce Service Cloudなどのサポートツールの使用経験は必ず記載する
  • 経験年数に応じて「対応品質と改善の工夫」「チームの品質向上と育成」「戦略立案とVOC活用」を使い分ける
  • NG例に共通するのは「対応件数だけ・品質数字なし・業務改善なし・ツール記載なし」の4パターン

カスタマーサポートの経験は正しく書けば必ず評価されます。まずは1日の対応件数・CSAT・解決率・業務改善への関与を書き出すところから始めてみてください。

梶原
梶原
運営責任者
人事・採用担当として1,000名以上の面接、30社の採用支援に携わった経験をもとに、職務経歴書の作成代行・添削を行っています。 採用側での経験をもとに、評価される書類づくりをサポートしています。「経験はあるのに書類で落ちる」という方に特に支持をいただいています。 これまでのご支援数は370名以上。製造・IT・金融・医療・サービス業など、幅広い業界・職種に対応しております。 職務経歴書の書き方にお悩みの方は、お気軽にご相談ください!
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