職種別の書き方

教師・講師の職務経歴書の書き方|採用担当が見るポイントと例文

ショクレキ代行
📌 この記事でわかること
  • 採用担当者が教師・講師の職務経歴書で本当に見ているポイント
  • 担当生徒数・合格実績・満足度など「数字の出し方」
  • 学校教員・塾講師・予備校・企業研修・オンライン講師など職場別の書き方
  • 書類が通らない教師・講師に共通する失敗パターン
  • 経験年数別(若手・中堅・ベテラン)のアピールポイントの違い
  • NG例・改善例つきで今日から使える書き方を解説

「毎年多くの生徒・受講生を教えてきたのに、職務経歴書に何を書けばいいかわからない」「教える仕事の経験ってどうアピールすればいいんだろう」教師・講師の転職活動でよく聞く悩みです。一人ひとりの学習者と向き合い、知識・スキルを伝えてきた経験は確かな実力なのに、それを採用担当者に伝わる言葉に変換できていない方がほとんどです。

書類が通らない原因の多くは、「何をしたか」は書けていても「どんな規模の教育現場で・どんな学習者に対して・どんな成果を出したか」が伝わっていないことにあります。採用担当者は教師・講師の職務経歴書を通じて「学習者の成長を支援できる指導力があるか」「成果を出すための工夫ができるか」を判断しています。

この記事では、教師・講師が転職活動で使える職務経歴書の書き方を、具体的な例文・NG例・経験年数別のアドバイスとあわせて解説します。

採用担当は何を見ている?

教師・講師の採用担当者が職務経歴書で確認しているのは、主に次の3点です。

観点内容
どんな学習者を・どんな規模で指導してきたか学年・年齢層・担当クラス数・生徒数・教科・レベル(基礎〜難関校対応)を確認している
指導の成果・工夫への取り組み合格実績・成績向上率・継続率・満足度スコアなど、指導の成果を示す指標を見ている
授業以外の業務への関与・改善への貢献カリキュラム開発・テキスト作成・保護者対応・生徒面談・クラス運営改善など、授業外での貢献を見ている

ポイント

採用担当者の視点:「教師・講師の職務経歴書で差がつくのは、授業実績の数字と『指導方法の工夫・成果につなげたプロセス』が書いてあること。『一生懸命教えてきました』より『この工夫で成績が上がった』という具体性が評価される」

よくある失敗(書類が通らない人に共通する3つのパターン)

パターン①:「授業を担当していました」で終わっている

「高校数学を担当してきました」という記述では、採用担当者には何も伝わりません。何年生・何クラス・何名の生徒に・どんな指導法で・どんな成果につながったかが書かれて初めて、評価の材料になります。

パターン②:担当科目・学年の列挙で終わっている

「担当:英語・数学・理科(中学1〜3年生)」と並べるだけでは、指導の質が伝わりません。「担当クラスの英語平均点を前年度比+18点向上させた」「難関大志望の高校3年生を担当し、志望校合格率を75%から92%に向上させた」のような指導成果を書くことが重要です。

パターン③:「生徒に寄り添ってきました」だけで終わっている

「一人ひとりの生徒に寄り添い、丁寧な指導を心がけてきました」という表現は気持ちは伝わりますが実力の証明にはなりません。「担当生徒の個別の弱点を単元別テストで毎週把握し、弱点補強の個別プリントを作成した結果、全生徒の期末試験平均点が前回比+22点向上した」のように、具体的な指導の工夫と成果をセットで書くことが重要です。

注意

「実績が数字で出にくい」と思っている方へ:担当生徒数・クラス数・授業コマ数・合格者数・成績向上率・継続受講率・満足度スコアなど、振り返れば数字になるものは必ずあります。正確な数値でなくても「担当クラスの平均点が前年度比+20点」「受講継続率約85%を維持」程度の概数で十分です。

書き方のポイント|教師・講師ならではの伝え方

ポイント①:担当学習者の属性・規模・科目・レベルを冒頭に明記する

「私立中高一貫校にて中学1〜3年生の英語(授業クラス数:8クラス・各35名)を担当」「大手予備校にて高校3年生の難関大受験英語(担当生徒数:年間約150名)の授業・面談を担当」のように、学習者の属性・規模・科目・レベルを冒頭に書くことで採用担当者が業務の全体像をつかめます。

ポイント②:指導の成果を「数字の変化」で書く

「担当クラスの英語定期試験平均点:前年度比+18点向上」「難関大志望生徒の志望校合格率:75%→92%」「授業満足度アンケート:4.7/5.0(校内平均4.1)」のように、指導前後の変化を数字で書くことで指導力が伝わります。合格実績は特に強力なアピールになるため、具体的に記載しましょう。

ポイント③:授業外の貢献(カリキュラム・教材・保護者対応)を書く

教師・講師の価値は授業だけではありません。「科内カリキュラムの見直しを提案・実施」「オリジナルテキスト・問題集の作成」「保護者面談・生徒面談の実施」「後輩講師の育成・研修」など、授業外での貢献を書くことで全体的な指導力が伝わります。

教師・講師ならではの悩みに答える

「学校教員から民間企業(教育系・研修・塾)への転職で、何をアピールすればいい?」

学校教員での「学習指導の専門知識」「クラス運営・生徒対応の経験」「保護者・地域との連携経験」「カリキュラム設計の経験」は、民間の教育機関・企業研修でも高く評価されます。「多様な学習者に合わせた指導設計の経験を、研修・塾・オンライン教育で活かしたい」という方向性でアピールしましょう。

「合格実績が少ない・入試指導の経験がない場合、どうアピールする?」

合格実績だけが教師・講師の評価軸ではありません。「授業満足度の改善」「生徒の継続率向上」「クラスの雰囲気改善」「教材・カリキュラムの開発」「保護者との良好な関係構築」なども重要な実績です。これらを数字(満足度スコア・継続率・開発した教材本数など)とともに書きましょう。

例文

例①:塾講師・中学受験指導(経験3年・若手)

大手学習塾(教室生徒数約120名)にて中学受験クラスの算数・国語を担当。担当生徒数:年間約40名(小学4〜6年生)。クラス運営・保護者面談・個別指導を担当。

【業務内容】
・中学受験クラスの算数・国語の集団授業(週6コマ・各60分)
・生徒の理解度確認テストの作成・採点・分析
・個別指導(週2〜3名・苦手単元の補強)
・月次保護者面談(担当生徒20名分)
・模試の分析・志望校判定・進路アドバイス

【実績】
・担当クラスの志望校合格率:78%(教室平均65%を13ポイント上回る)
・算数クラスの模試平均偏差値:入塾時から卒塾時まで平均+8.5ポイント向上
・授業満足度アンケート(保護者対象):4.6/5.0(教室平均4.1)
・担当生徒の継続率:94%(年間を通じた在籍継続率)

【主な取り組み】
成績向上のために、毎月の模試の単元別正答率を生徒ごとに集計し「全員の弱点単元マップ」を作成する習慣をつけた。弱点の集中している単元は授業内で重点的に扱いつつ、個人差が大きい単元は個別指導で補強する体制をつくった。保護者面談では「お子様の現状と目標の差」を数字(偏差値・正答率)で説明し、「次の1ヶ月で何に取り組むか」を具体的に伝えることで、保護者の安心と信頼につなげた。


自己PRでのアピールポイント
データで生徒の弱点を把握して個別最適化した指導を実践してきた経験がある。「生徒一人ひとりの現状を数字で把握して、最適な指導をする」アプローチを次の職場でも活かしたい。

例②:高校英語教師・進路指導担当(経験8年・中堅)

私立進学高校(全校生徒数約1,200名)にて高校英語科の教員として勤務。英語担当クラス数:8クラス(各38名)。英語科主任補佐・進路指導部兼務。

【業務内容】
・高校1〜3年生の英語(英語表現・英語コミュニケーション)の授業担当(週18コマ)
・英語科カリキュラムの見直し・改善への参画
・進路指導:担任クラス40名の大学受験指導・進路面談・推薦書作成
・英語検定・TOEFL/IELTS対策の特別講座(放課後・土曜)の運営
・英語科新人教員1名のOJT指導・授業参観・フィードバック

【実績】
・担当クラスの大学入試共通テスト英語平均点:全校平均より約25点高い水準を3年連続維持
・英語検定2級合格者数:担当学年で前年度比150%増(60名→90名)
・TOEFL/IELTS対策特別講座の受講後、海外大学・海外進学者数が前年の3名から8名に増加
・英語科カリキュラム改訂に参画し、4技能(読む・聞く・書く・話す)バランスを重視したカリキュラムへ移行。生徒の英語力総合評価スコアが平均+12ポイント向上

【主な取り組み】
カリキュラム改訂では、共通テストへの対応だけでなく「社会で使える英語力」を目標に置き直し、リスニング・スピーキングの比重を高めた。特別講座は希望者制でありながらも「参加した生徒は確実に点数が上がる」という実績を口コミで広め、毎年参加者が増加した。進路指導では生徒一人ひとりの強みを「学校の成績以外の視点(行動力・探究心・語学力)」から見つけ、自己PRの言語化を支援した。


自己PRでのアピールポイント
授業・カリキュラム設計・進路指導・特別講座運営と幅広い教育活動を担ってきた。「生徒の可能性を引き出す」視点と「数字で成果を検証しながら指導を改善する」習慣を次の職場でも発揮したい。

例③:企業研修講師・ラーニングデザイナー(経験12年・ベテラン)

従業員数約3,000名の大手IT企業の人材開発部門にて、社員研修プログラムの設計・運営・講師を担当。研修企画から実施・効果測定・改善まで一貫して担当。年間受講者数:約800名。

【業務内容】
・新入社員研修・管理職研修・リーダーシップ研修・DXスキル研修の設計・運営
・集合研修・eラーニング・OJTの組み合わせによるブレンデッドラーニングの設計
・研修効果測定(カークパトリックモデルによる4レベル評価)・改善施策の立案
・外部研修会社のディレクション・品質管理
・人材開発スタッフ3名のマネジメント・育成

【実績】
・新入社員研修の設計全面改訂を主導し、3ヶ月後の業務習熟度評価スコアを前年度比+22ポイント向上
・eラーニングコンテンツ(40本)の内製化を推進し、外部委託費を年間約3,000万円削減
・管理職向けリーダーシップ研修受講者の360度フィードバックスコアが受講前後で平均+18ポイント向上
・研修受講者の満足度スコア:平均4.4/5.0(前年度比+0.4ポイント向上)

【主な取り組み】
新入社員研修の改訂では「知識の習得」から「職場で使える行動変容」へのシフトを目指し、座学の比率を70%から40%に削減し、ケーススタディ・ロールプレイ・OJT課題との連動を強化した。3ヶ月後の習熟度評価を組み込んだことで、研修の成果を「入社後の業務パフォーマンス」という形で測定できる仕組みをつくった。eラーニングの内製化は、社内の知識保有者を「社内講師」として育成するプログラムを設計し、コンテンツ制作コストの削減と社内知識の体系化を同時に実現した。


自己PRでのアピールポイント
研修設計から実施・効果測定・改善まで一気通貫で担ってきた経験と、人材開発スタッフのマネジメント経験を持つ。「学習設計のプロとして、人と組織の成長に貢献する」というミッションを体現してきた経験を次の職場でも活かしたい。

書き方ステップ

① 担当した学習者の属性(年齢・学年・科目・レベル)・規模(クラス数・生徒数・年間受講者数)をすべて書き出す

② 数字になるものを探す(合格率・成績向上幅・満足度スコア・継続率・特別講座参加者数など概数でOK)

③ 業務内容・実績・主な取り組みの3ブロックに分けて整理する(業務内容は「何を・何名に・どんな形式で担ったか」、実績は「成果の数字」、主な取り組みは「なぜその成果が出たか・どんな指導の工夫をしたか」)

④ 応募先の学習者層・指導スタイル・求める人物像に合わせてアピール軸を絞り込む

NG例 → 改善例|通らない書き方の直し方

失敗①:業務内容が抽象的で終わっている

NG

塾講師として中学受験クラスを担当し、生徒の志望校合格に向けて指導してきました。

改善後

大手学習塾にて中学受験クラスの算数・国語を担当(担当生徒数:年間約40名)。担当クラスの志望校合格率78%(教室平均65%)・算数模試偏差値平均+8.5ポイント向上・保護者満足度4.6/5.0を達成した。

失敗②:科目・学年の列挙で終わっている

NG

担当科目:英語・数学・理科(中学1〜3年生)。保護者面談・生徒面談も担当していました。

改善後

中学1〜3年生の英語・数学を担当(8クラス・各35名)。担当クラスの大学入試共通テスト英語平均点が全校平均より約25点高い水準を3年連続維持。英語検定2級合格者を前年比150%に増加させた。

失敗③:「寄り添ってきました」だけで終わっている

NG

一人ひとりの生徒に寄り添い、わかるまで丁寧に教えることを大切にしてきました。

改善後

毎月の模試の単元別正答率を生徒ごとに集計し「全員の弱点単元マップ」を作成。弱点の集中する単元を授業で重点的に扱い、個人差が大きい単元は個別指導で補強した結果、担当クラスの算数模試偏差値が平均+8.5ポイント向上した。

失敗④:授業外の貢献が一切書かれていない

NG

授業と生徒指導を担当してきました。その他の業務も幅広く行ってきました。

改善後

授業担当(週18コマ)に加え、英語科カリキュラムの4技能バランス改訂に参画し、生徒の英語力総合評価スコアが平均+12ポイント向上。新人教員1名のOJT指導・授業参観・フィードバックを担当し、独り立ちまでの期間を6ヶ月から4ヶ月に短縮した。

経験年数別アドバイス

経験3年未満(若手・担当者)

「担当学習者の属性・規模・成績向上の実績・指導の工夫」が評価のポイントです。大きな合格実績がなくても「担当クラスの平均点の変化」「授業満足度スコア」「継続率」など、指導品質を示す数字を積極的に書きましょう。

ポイント

教員免許・学習指導に関連する資格(日本語教育能力検定・英検・TOEIC)は積極的に記載しましょう。担当科目の高い専門性の証明になります。

経験3〜10年(中堅・専門担当者)

「合格実績・成績向上の継続的な実績」「カリキュラム開発・教材作成への貢献」「後輩指導・育成の経験」が評価の軸になります。授業外での教育活動(特別講座の企画・保護者対応の質)を具体的に書きましょう。

経験10年以上(ベテラン・リーダー層)

教育部門のマネジメント・カリキュラム全体の設計・研修プログラムの開発・教員・講師の育成統括が最大のアピールポイントです。「担当した学習者の総数・カリキュラム改訂の実績・育成した後輩数」など、教育組織全体の力を高めてきた実績を中心に書きましょう。

よくある質問

Q. 教師・講師から民間企業への転職は可能ですか?

可能です。「人に教える力」「コミュニケーション力」「カリキュラム設計力」「多様な人への対応力」は企業でも高く評価されます。特に研修担当・人材開発・コンテンツ制作・教育系企業への転職では教師・講師経験が直接活きます。

Q. 非常勤・アルバイト講師の経験は職務経歴書に書いていいですか?

書くべきです。担当コマ数・生徒数・成果を記載することで実務経験の証明になります。「非常勤講師」「アルバイト講師」と正直に記載した上で、実績を具体的に書きましょう。

Q. 合格実績は具体的に書いていいですか?

個人が特定できる情報(名前・学校名の組み合わせなど)は記載を避けましょう。「担当生徒20名のうち15名が第一志望校に合格(合格率75%)」のような集計値での表現が適切です。

Q. 職務経歴書はA4何枚が適切ですか?

経験年数が3年未満であれば1〜2枚、5年以上であれば2〜3枚が目安です。担当学習者の規模・成果の数字・指導の工夫など教師・講師の核心情報を優先して記載しましょう。

Q. 教員採用試験の経験は職務経歴書に書けますか?

合格経験があれば資格欄に記載できます。不合格経験は記載不要です。ただし「教員採用試験に向けて○○を学習した」という自己研鑽として自己PR欄に一言添えることは可能です。

まとめ

  • 採用担当者は「学習者の規模・担当科目・成果の数字・指導の工夫」をセットで見ている
  • 合格率・成績向上幅・満足度スコア・継続率など、指導成果を数字で書く
  • 授業外の貢献(カリキュラム開発・教材作成・後輩育成・保護者対応)を積極的に書く
  • 「なぜその指導成果が出たか」の工夫・プロセスを具体的に書く
  • 経験年数に応じて「担当規模と指導の工夫」「合格実績とカリキュラム貢献」「マネジメントと研修設計」を使い分ける
  • NG例に共通するのは「規模感なし・科目の列挙・数字なし・授業外の貢献なし」の4パターン

教師・講師の経験は正しく書けば必ず評価されます。まずは担当してきた学習者の規模・成果の数字・指導の工夫を書き出すところから始めてみてください。

梶原
梶原
運営責任者
人事・採用担当として1,000名以上の面接、30社の採用支援に携わった経験をもとに、職務経歴書の作成代行・添削を行っています。 採用側での経験をもとに、評価される書類づくりをサポートしています。「経験はあるのに書類で落ちる」という方に特に支持をいただいています。 これまでのご支援数は370名以上。製造・IT・金融・医療・サービス業など、幅広い業界・職種に対応しております。 職務経歴書の書き方にお悩みの方は、お気軽にご相談ください!
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